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「他所者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

他所者の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
栗の花の咲くころ」より 著者:佐左木俊郎
が寝泊まり出来るように拵《こしら》えたのがあるにはあんのでがすけど、今のどころ、他所者《よそもの》の若夫婦が借りてるようでがす。」 「お! 一栗の嘉三郎|旦那《....
旧主人」より 著者:島崎藤村
かし、山家が何程《どれほど》恐しい昔|気質《かたぎ》なもので、すこし毛色の変った他所者《よそもの》と見れば頭から熱湯《にえゆ》を浴せかけるということは、全く奥様....
護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
尋ねさせて置いて、二人は象頭山へ祈願に登った。すると参籠人が丸亀で一癖ありげな、他所者の若い僧を見たと云う話をした。宇平はもう敵を見附けたような気になって、亥の....
朴の咲く頃」より 著者:堀辰雄
うに帰って行っておしまいです。そうしてあとにはまだこの土地に馴染《なじみ》のない他所者《よそもの》の別荘番が残って、村人からも忘れられたように、ひっそりと暮らし....
木の十字架」より 著者:堀辰雄
な事を私に言ったが、こういうごく普通の信者に過ぎないような人にとっても、こちらで他所者《よそもの》として冬を過しているうちには、やはりそういうロマネスクな気もち....
七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
取られたという諺は、エジプトほど適切に当て嵌まる国は見出せない。居間にも座敷にも他所者《よそもの》が一ぱいに詰まって采配を振り、家付の無能な子供たちは裏の菜園で....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
いたのである。 「ちえっ! あちらへ行け!」とムシュー・ガベルが言った。 「今の他所者が今夜お前の村で宿を取ろうとしたらそやつを捕えておけ。そしてそやつに悪い事....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
在より遥かに急速でなかった時代においてすら、ショオト博士は、結婚者の十九分の九は他所者であると計算した1)。ウェストミンスタ病院で調査した既婚男子一、六一八人既....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
。 何度遣って見て、自分で自分に呆れても、 人間はどこまでも我を通して行くのだ。他所者の女が、あいつの色気を網でからんで しまわぬうちに、あのパリスにだって親同....