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他社
「他社〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
他社の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
情いたしました。私なども編《あみ》あげ靴の紐《ひも》を結び直したばかりに、やはり
他社のものに先をこされて、あやうく首切られそうになったかなしい経験がございます。....
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
れかといって、撮る方は大事な職業で、ことに社と社との競争の激しいこの頃ですから、
他社に少しでも写真が劣ると大変ですから、皆血眼になっているのです。場合がどんな厳....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
のだから遊んで食うだけの資産でもないかぎり結局退社はできないことになる。 なぜ
他社に対して入社の希望が持てないかというと、たとえば私がいままで日活にいたと仮定....
「地球盗難」より 著者:海野十三
しまった。しかし彼は賢明だったから直ぐに本社へ通信を送るようなことはしなかった。
他社ではこの事件にまだ気がついていないから、その間はむしろ沈黙を守り、そして事件....
「ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
ャーナリズムの不正確不真実を助長させるに有効であることもよく知られた事実である。
他社を出し抜くためにあらゆる犠牲が払われ、結局は肝心の真実そのものまでが犠牲にさ....
「十月革命と婦人の解放」より 著者:野呂栄太郎
実施され、五カ年計画の最初の二カ年間に早くも労働賃銀は一割二、三分も増加し、その
他社会保険及び福祉基金は同じ二カ年間に三十二億円も増加し、従って労働者は非常な意....
「科学論」より 著者:戸坂潤
織でなくてはならないわけだ。知識(模写)はすでに人間の実践活動(感覚・実験・其の
他社会的実際活動)によって構成されたのであったが、今や科学のこの歴史的社会的条件....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
の特種な行為が列記されているというのみで、肝腎な藩の政治法令とか民間の農業商業其
他社会方面の事は殆ど全く調べられていない。そんな事から、この度私が嘱托を受けて見....
「正午の殺人」より 著者:坂口安吾
。とにかく、貴公、ちょッと、姿を消してくれ」 「なぜ?」 「こッちの用がすむまで
他社に貴公を渡したくないからさ。神田兵太郎が死んだのは、貴公があのウチにいた前後....
「能面の秘密」より 著者:坂口安吾
方がない。 こういう意味の記事を全国版地方版ともに写真入りで書きたてた。警察も
他社も過失死と見てオツネに一応きいてみることも忘れていたから、この記事におどろい....
「九段」より 著者:坂口安吾
大手合、毎日の本因坊戦に比べて、まさるとも見劣りのない囲碁欄であるが、将棋の方は
他社の名人戦に比べて、勝抜き実力日本一決定戦(当時)などと云っても甚だ影がうすい....
「魔都」より 著者:久生十蘭
た。
最初にこれを発見したのは酒月という日比谷公園の園丁長だったが、夕陽新聞は
他社に先んじて逸早くこの事実を報じ、これは国民ひとしくお待ち受け申上げる国家的瑞....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
人相伝ふ、往古、金銅の獅子頭を、此の神社の壇下に埋めたり、これに依つて今に至り、
他社の獅子頭この地を過るときは、必ず頭を低て拝礼して去る。これ遺習なり』とある記....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
のである。伝説かもしれない。 けれど、平家の世ごろ、ここの社殿にいた内侍たち(
他社でいう神子の乙女のこと)だの徳大寺実定の口ウラにさえ、ころりとだまされて、わ....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
でも、賤民であった陵戸とは違って、もと立派な良民です。陵戸はいずれ罪人とか、その
他社会の落伍者を以てこれに当てたのでありましょうが、守戸はそうではありませぬ。陵....