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付焼
「付焼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
付焼の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野分」より 著者:夏目漱石
が諸君の血となり肉となりついに諸君の魂となった時に諸君の理想は出来上るのである。
付焼刃《つけやきば》は何にもならない」 道也先生はひやかされるなら、ひやかして....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
誰も知らないものを、誰も知らないところから引抜いて来て、それを養成して、そうして
付焼刃《つけやきば》ではないところの本値《ほんね》を見せて、あっといわせるところ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
て聞く所では、木曾の山中の人は蛇を喰うというから、この丸い長いものもあるいは蛇の
付焼きではなかろうかと思って、私ども一行は互に顔を見合わせて箸を付け得なかった。....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
史家の間に闘わされてあったので、当時の文明は決して輸入分子を主としたのではない、
付焼刃の文明ではない、日本を本位にしたその基礎の上に支那文明の長所のみを採り加え....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
あった場所には、燻製《くんせい》の鰊《にしん》が三匹貼りつけられた。卓の上には韮
付焼麺麭《ショポンパン》が山のように盛られ、囲炉裏《いろり》の大鍋には、サフラン....
「衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」より 著者:北大路魯山人
いと長つづきしない。好きでなければ面倒くさくなり、おもしろくなくなって結局仕事が
付焼刃になります。要するにうまい料理は出来ないことになります。 それには料理上....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
のである。今さらちょっとした思いつきぐらいで急に改変出来るものではないのである。
付焼刃の効果は望み難いのである。これが少しも親切者に分っていないところから、図ら....
「日本料理の基礎観念」より 著者:北大路魯山人
ることで、不自然な無理をしてはいけないのであります。 真に美味しい料理はどうも
付焼刃では出来ません。隣りの奥さんがやられるからちょっとやってみようか、ではだめ....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
ろで、それは所詮声色使いか、造花師の職技に過ぎないと考えるからである。一夜造りの
付焼刃、これは良寛信者としては、その神聖の冒涜でもあるであろう。こんな理由のもと....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
秋 第二百十七 ソーダ松魚《がつお》 ソーダ松魚《がつお》の切身
付焼《きりみつけやき》 秋 第二百十七 ソーダ松魚《がつお》 ソーダ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
まい。 およそ、世に生きとし生ける雑多な人間――迂、愚、鈍、痴、お天気、軽薄、
付焼刃、いかなる凡才にせよ、何かの役に立たないという者はなく、何か一面の特性をも....