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「付焼刃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

付焼刃の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野分」より 著者:夏目漱石
が諸君の血となり肉となりついに諸君の魂となった時に諸君の理想は出来上るのである。付焼刃《つけやきば》は何にもならない」 道也先生はひやかされるなら、ひやかして....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
誰も知らないものを、誰も知らないところから引抜いて来て、それを養成して、そうして付焼刃《つけやきば》ではないところの本値《ほんね》を見せて、あっといわせるところ....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
史家の間に闘わされてあったので、当時の文明は決して輸入分子を主としたのではない、付焼刃の文明ではない、日本を本位にしたその基礎の上に支那文明の長所のみを採り加え....
衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」より 著者:北大路魯山人
いと長つづきしない。好きでなければ面倒くさくなり、おもしろくなくなって結局仕事が付焼刃になります。要するにうまい料理は出来ないことになります。 それには料理上....
現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
のである。今さらちょっとした思いつきぐらいで急に改変出来るものではないのである。付焼刃の効果は望み難いのである。これが少しも親切者に分っていないところから、図ら....
日本料理の基礎観念」より 著者:北大路魯山人
ることで、不自然な無理をしてはいけないのであります。 真に美味しい料理はどうも付焼刃では出来ません。隣りの奥さんがやられるからちょっとやってみようか、ではだめ....
良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
ろで、それは所詮声色使いか、造花師の職技に過ぎないと考えるからである。一夜造りの付焼刃、これは良寛信者としては、その神聖の冒涜でもあるであろう。こんな理由のもと....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
まい。 およそ、世に生きとし生ける雑多な人間――迂、愚、鈍、痴、お天気、軽薄、付焼刃、いかなる凡才にせよ、何かの役に立たないという者はなく、何か一面の特性をも....