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仙家
「仙家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仙家の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「薬草取」より 著者:泉鏡花
く聞く、時に清い目がちらりと見えた。 高坂は何となく、物語の中なる人を、幽境の
仙家に導く牧童などに逢う思いがしたので、言も自から慇懃に、 「私も其処へ行くつも....
「若菜のうち」より 著者:泉鏡花
わり、根の群青に、薄く藍をぼかして尖の真紫なのを五、六本。何、牛に乗らないだけの
仙家の女の童の指示である……もっと山高く、草深く分入ればだけれども、それにはこの....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
から、修善寺の奥の院の山の独活、これは字も似たり、独鈷うどと称えて形も似ている、
仙家の美膳、秋はまた自然薯、いずれも今時の若がえり法などは大俗で及びも着かぬ。早....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
の風采は、悪魔の手に捕えられた、一体の善女を救うべく、ここに天降った菩薩に似ず、
仙家の僕の誤って廬を破って、下界に追い下された哀れな趣。 廉平は腕を拱いて悄然....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
何から何まで御親切な」 滝之助は感激した。 この老翁そもそも何者ぞ。見掛けは
仙家の者ながら、敢て殺人の罪を憎まぬのみか、屍骸取片付けの手伝いまでする。見掛け....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
泉と塩谷温泉との二軒のみ也。他にあらば、原始的の粗末なる家なるべきも、ここにては
仙家也。熊の皮に迎えられて、炉火に対し、一杯の酒を飲めば、身既に仙化す。温泉は塩....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
先ず一口|味《あじわ》い「なるほどこれは妙な酒だ。まるで仙人の飲みそうなものだ。
仙家《せんけ》の菊水とでもいうようだね」小山の妻君も「私にも戴けますね、大層結構....