仙薬[語句情報] »
仙薬
「仙薬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仙薬の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
が六十年前シンガポールに寓した時常に近所を彷徨《うろつ》く虎若干ありて、新開の阿
仙薬園《アンビエルえん》に働く支那人を平均日に一人ずつ殺したと『巫来群島篇《ゼ・....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
るの礼は老子の高弟|関尹(一八)に始まり、函谷関で「老哲人」にまず一|碗の金色の
仙薬をささげたと書いてある。道教の徒がつとにこの飲料を用いたことを確証するような....
「申陽洞記」より 著者:田中貢太郎
た。李生は近々と寄って往ってその創のまわりに指を触れた。 「私の持っておる薬は、
仙薬でございますから、病をなおすばかりでなく、年も取らなければ死にもいたしません....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
にこう言いました。 「御心配なさるな。すぐに療治をしてあげます。わたくしは一種の
仙薬をたくわえて居りますから、それをお飲みになれば、こんな傷はたちまちに癒るばか....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
鮫皮を酢で煮《に》爛《ただ》らかして壁を塗る料にして售《う》った事もあり。さしも
仙薬や宝玉同然に尊ばれた物も一朝時世の変で糞土よりも値が下がる事、かくのごときも....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
見出して持ち返り、麻袋へ入れ搾りし物にて黒く濃くして味渋みに甘きを兼ねていかさま
仙薬ともいうべき物なりと、熊野にも稀《まれ》にありと聞けど海外に似た例をまだ承ら....
「不周山」より 著者:井上紅梅
…今|幸にして、天に在ます神にお出会いしましたが、蟻の命を助けたまえ、また仙……
仙薬を授けたまえ……」彼は頭を上げたり下げたり、異様な恰好をしている。 彼女は....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
滋味とするいわれになるほどと肯いた。 そこで私の朝鮮土産は松の実ときまり、古来
仙薬の如くに尊ばれるからには必ず何か科学的根拠があろうと考えたので、帰京後鈴木梅....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ある。 中国の説では芝には五色の品があるということだ。この五色芝は小野蘭山は「
仙薬ニシテ尋常ノ品ニ非ズ其説ク所尤モ怪シク信ズベカラズ」と書いているが、それはま....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
壮健にして寿命を長くし、なお顔の艶をよくする利目があるというので、いわゆるシナの
仙薬を拵えるためにチベットから沢山買い出して行くです。なかなかその値段は高いもの....