代り番[語句情報] »
代り番
「代り番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
代り番の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
に、寝台《ねだい》を置いてその上に寝かされて、その周囲《まわり》には四人の家来が
代り番に寝ずの番をしておりました。これは姫の身体《からだ》に万一の事が無い用心で....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
家の大根いうてな、みんな評判してな。一本でも二本でも盗もうとしてるんじゃ。家中、
代り番こに、ねず番しとるんじゃ。一朱銀の一つも持ってくるがええ。大根の一本や二本....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
ている相手が誰か、お君は云わなかった。 その夏は暑かった。しかし秋は雨と氷雨が
代り番に続いて、港街が荒さんだ。冬がくると、秋のあとをうけて、今度は天候がめずら....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
に、店の方はほぼ形がついた。新吉は小僧二人に年越しのものや、蕎麦を饗応うてから、
代り番こに湯と床屋にやった。店も奥もようやくひっそりとして来た。油の乏しくなった....
「安重根」より 著者:谷譲次
淳 (ベッドから)よく眠っていたよ。君は朝までぐっすり眠らなくちゃあ。僕と劉君が
代り番こに起きているから大丈夫だ。 安重根もふたたび枕に就き、劉東夏は戸口の椅子....
「新しきシベリアを横切る」より 著者:宮本百合子
ずらして帽子をかぶり、外套片袖ひっかけて浮浪児みたいな風体で坐ってる。 二人で
代り番こに本の目録を作るためタイプライターをうった。 十月三十一日。 雪の上....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
部に置かれた電池からの放電により、心臓部附近に小さい赤電球と青電球とがチカチカと
代り番に点滅し、そして大小いくつかの歯車が、ギリギリギリと精確に廻転している光景....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
がるものはなかろうけれど、それを職業とする者のない田舎《いなか》では、当然村人が
代り番にそのおつとめをすることになっている。当番に当れば免れ難いことになっている....
「女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
日、二人はまったく愛人同士のように暮したのである。同じ卓で食事をし、同じ室に寝、
代り番こに留守居をして本館の湯に出かけ、そのくせ、戸に錠をかって一緒にあちこち歩....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
で永らく離室に寝ていたが、死ぬ十日はかり前から、ぼつぼつ親類の人たちが集まって、
代り番こに徹夜をやりはじめた。その中には、次郎がはじめて見るような人たちも五六人....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
、来意をきいた。 相変らず、長時間待たせたあげく、四人ものアンチャンが小窓から
代り番こに隙見して、放二の服装や、その背後に人はいないかと点検しているようである....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
落へおちる如くである。三枝子とオソノは毎週の日曜に教会へ行くことができないから、
代り番こに、隔週の日曜に教会へ行く。彼女ら二人揃っては行かれないのだし、重太郎も....
「人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
、自炊して湯治する。又、農村ではモライブロという風俗があり、いわば一ツの隣組で、
代り番に自宅で風呂をたいて共同で浴する。必ずしも経済のためではなく、石ブロや湯治....