代り目[語句情報] » 代り目

「代り目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

代り目の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
云わないで、もう二十銭はずんで下さいな――といった。 「じゃそれと決めて……その代り目黒を通るのをよして、エビスの方へ抜けて呉れ」 僕は鉄橋の上の警官のことを....
部屋」より 著者:宮本百合子
ないか、昨日横浜から来たばっかりだってのに」 「違うわ、読んだのよ、ほら、今度の代り目っから専門家の歌をきかせるって大きく予告してあったじゃあないの」 母親は....
雁坂越」より 著者:幸田露伴
別れて我が村へと飛ぶがごとくに走り帰った。 その四 ちょうどその日は樽の代り目で、前の樽の口のと異った品ではあるが、同じ価の、同じ土地で出来た、しかも質....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
らしい表情たっぷりで、早くも卓子《テーブル》の上のビール瓶に眼をつけ、いま忠作が代り目をつぎ込んで、まだ泡の立っているのを見ると、図々しく、 「これは乙りきでげ....
神棚」より 著者:豊島与志雄
込んでいた。 何だかあたりがざわざわするようなので、ふと我に返ると、丁度写真の代り目の休憩時間だった。四五人の者が喫煙所へはいって来た。俺は立上って、喫煙所か....
不肖の兄」より 著者:豊島与志雄
美しく着飾った令嬢風の娘がいた。それが、変に彼の方へ身を寄せてくる。そして写真の代り目になると、プログラムを失くしたから借してくれと云って、それをきっかけに、何....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
こで昨冬は、のし餅一枚につき一般の店より売価をおよそ十銭高くなるようにつけ、その代り目方で気を付けておいたようなことであった。 ちん餅一つにしてもこれだけの心....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
ねて降る驟雨酌する女がオヤ失礼と軽く出るに俊雄はただもじもじと箸も取らずお銚子の代り目と出て行く後影を見澄まし洗濯はこの間と怪しげなる薄鼠色の栗のきんとんを一ツ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
と思われ、拭掃除《ふきそうじ》も行届き竈《かまど》も板の間も光り輝くばかり。その代り目の廻るほど忙しきは下女の役、一人は頻《しきり》に南京豆を炮烙《ほうろく》に....