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「代官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

代官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
はすぐにその旨を三郎治に訴えた。三郎治も後難を恐れたと見えて、即座に彼を浦上村の代官所へ引渡した。 彼は捕手《とりて》の役人に囲まれて、長崎の牢屋《ろうや》へ....
おぎん」より 著者:芥川竜之介
合せたように、こう確信していたのである。役人は彼等を縛《いまし》めた後《のち》、代官の屋敷へ引き立てて行った。が、彼等はその途中も、暗夜《やみよ》の風に吹かれな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
題をうまく切り捌いたのでしょう。江戸の町奉行所さえその通りですから、まして諸国の代官所……それは諸国にある徳川の領地、俗に天領というところを支配しているので、そ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うのだ」と、辰蔵はそらうそぶいていた。「多寡が盆の上の貸し借りだ。まさかに名主や代官所へ持ち出すわけにもいくめえ。いくら騒いだって始まらねえ理窟だ。まあ、おとな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、かれは検視の終るまでおとなしくそこに抑留されていた。 伊勢屋の訴えによって、代官伊奈半左衛門からの役人も出張した。夜のあける頃には町与力も出張した。品川は代....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を測定した結果が二八度三五分となっている。 当時の最も顕著な天文学者はシリアの代官を務めていたアルバタニ(Albatani 約紀元八五〇―九二九年)であった。....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
議千万な、色出入り、――変な姦通事件がございました。 村入りの雁股と申す処に(代官|婆)という、庄屋のお婆さんと言えば、まだしおらしく聞こえますが、代官婆。…....
黒百合」より 著者:泉鏡花
縋着いても放したくない。 「知事様のお使だ。」と島野が舌打して言った。 これが代官様より可恐しく婆の耳には響いたので、目を※って押黙る。 その時、花屋の奥で....
鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
のかと訊いたので、おそばの者がその民家に聞きただして、これは自家の食米ではない、代官伊奈半左衛門に上納するものであると答えると、しからばそれをかの鷹を据え上げた....
」より 著者:岡本綺堂
、これまで鯨などを扱ったことがないから、どう処分していいか判らない。ともかくも御代官所へ届けるなぞと騒いでいる。それを聞き伝えて見物人が大勢あつまって来る。友蔵....
」より 著者:岡本綺堂
通り、偽物などを売るような私らではございません。そんなことをしましたら、福島のお代官所で縛られます。安心してお求めください。」 梅次郎も義助も若い者である。眼....
壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
は御同行|仕ろう」 米沢の城下から北の方二十里にして小国という町がある。ここは代官並に手代在番の処である。それからまた北に三里、入折戸という戸数僅かに七軒の離....
久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
君が私のうちへおいでなすって、今そこで掘出し物をしました、といわれたことがある。代官山の駅を下りて此方へ来る途中の古道具屋で、私も湯へ行ったり、髪結床へ行ったり....
」より 著者:岡本綺堂
下さるわ。黒いおじさんだって、女ひとりが斯うして駆け込んで来た以上、いざ縄打って代官所へなんて、野暮なことを云やあしないでしょう。 重兵衛 どうでおれは野暮な人....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
うになったのか誰も知りませんでした。 朝太郎が四歳になった秋の初めに、城下から代官様が大勢の家来に空駕籠を護らせて、この淋しい村へやって来ました。村の人たちは....