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「代官所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

代官所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
はすぐにその旨を三郎治に訴えた。三郎治も後難を恐れたと見えて、即座に彼を浦上村の代官所へ引渡した。 彼は捕手《とりて》の役人に囲まれて、長崎の牢屋《ろうや》へ....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
なるから、手前《てめえ》を追出す代りに、己の口から訴人して、踏縛《ふんじば》って代官所へでも役所へでも引くから然《そ》う思え」 二十六 新....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
貢《ねんぐ》金を横領したとか云う捫著《もんちゃく》から、その支配内の百姓十七人が代官所へ訴え出ましたが、これは百姓方の負け公事《くじ》になりました。その以来、名....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
題をうまく切り捌いたのでしょう。江戸の町奉行所さえその通りですから、まして諸国の代官所……それは諸国にある徳川の領地、俗に天領というところを支配しているので、そ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うのだ」と、辰蔵はそらうそぶいていた。「多寡が盆の上の貸し借りだ。まさかに名主や代官所へ持ち出すわけにもいくめえ。いくら騒いだって始まらねえ理窟だ。まあ、おとな....
島原の乱」より 著者:菊池寛
、津々浦々が一揆である。うかつに上陸した者は、悉く襲われる始末である。殊に一揆は代官所を襲って得た処の鳥銃槍刀の武器を多く手に収めて居る。其上に元来が島原の人民....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の評議決定の旨を物頭に告げた。東餅屋、西餅屋は敵の足だまりとなる恐れもあるから、代官所へ申し渡してあるように両餅屋とも焼き払う、桟も取り払う、橋々は切り落とす、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
に立ち登り、海岸にある番所番所はにわかにどよめき立ち、あるいは奉行所へ、あるいは代官所へと、各方面に向かう急使の役人は矢のように飛ぶほどの大騒ぎをしたものであっ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ながら、斯様な話をした。 此辺はもと徳川様の天領で、納め物の米や何かは八王子の代官所まで一々持って往ったものだ。八王子まではざっと六里、余り面倒なので、田はう....
怪しき旅僧」より 著者:田中貢太郎
「妖怪は徳利に入ったぞ、しっかり蓋をしろ」と、其の口へ栓をした者があった。 「代官所へ持って往こう」と、云って一人の男がそれを持とうとしたが、重くて持ちあがら....
」より 著者:岡本綺堂
、これまで鯨などを扱ったことがないから、どう処分していいか判らない。ともかくも御代官所へ届けるなぞと騒いでいる。それを聞き伝えて見物人が大勢あつまって来る。友蔵....
」より 著者:岡本綺堂
通り、偽物などを売るような私らではございません。そんなことをしましたら、福島のお代官所で縛られます。安心してお求めください。」 梅次郎も義助も若い者である。眼....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
出動の命令があった。 大村藩では、家老大村彦右衛門を大将に、家士の全員、諸村の代官所属の全員、小給、足軽、長柄の者は言うまでもなく、領内の土民に至るまで、武士....
」より 著者:岡本綺堂
下さるわ。黒いおじさんだって、女ひとりが斯うして駆け込んで来た以上、いざ縄打って代官所へなんて、野暮なことを云やあしないでしょう。 重兵衛 どうでおれは野暮な人....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
櫓銭十分一取打の事について出入りになり、京都へ問い合せに来た事があった。その結果代官所の裁決にて、「諸芝居十分一右森尻村の皮田へ請取候様に被申候」ということに落....