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代替り
「代替り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
代替りの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
八に見てもらうと、「ここならわても一ぺん遊んでみたい」と文句はなかった。そして、
代替りゆえ、思い切って店の内外を改装《かいそう》し、ネオンもつけて、派手に開店し....
「阿部一族」より 著者:森鴎外
百石をもらって別家しているが、中にも市太夫は早くから若殿附きになっていたので、御
代替りになって人に羨《うらや》まれる一人である。市太夫が膝《ひざ》を進めた。「な....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
た。看板の字は既に読めぬ位古びていた。酒屋は何十年もそこを動かなかった。風呂屋も
代替りをしなかった。比較的変遷の多い筈の薬屋も動かなかった。よぼよぼ爺さんが未だ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
まして石油事業に関係して、店は他人に譲ってしまいました。それを譲り受けた人もまた
代替りがしまして、今では別の商売になっていますが、それでも店だけは幾分か昔のすが....
「わが町」より 著者:織田作之助
主人にも読めぬくらい古びていた。 酒屋は何十年もそこを動かなかった。 銭湯も
代替りをしなかった。 薬局もかわらなかった。よぼよぼの爺さんが、いまだに何十年....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
たして居った者じゃ」 茂「幸兵衛は坂本二丁目の経師屋桃山甘六の弟子で、其の家が
代替りになりました時、暇を取って、それから私方に居りました」 奉「其の方宅に何....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
た人物だけあって、青々と剃り立てた髯の跡の濃い腮をなでて、また福島の役所の方から
代替り本役の沙汰もないうちから、新主人半蔵のために祝い振舞の時のしたくなぞを始め....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
一時的であるにしても――今まで主従の重い関係にあった将軍家没落の驚きを忘れさせ、
代替り家督相続から隠居養子|嫁娶の事まで届け出たような権威の高いものが眼前に崩れ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いうことで公儀の取りつくろいも一切御無事に済みました。 これはこれ、有徳院様お
代替りの延享四年十月十五日のことでございました。 御承知の通り、国主大名が殿中....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
るのが三栖で魚の種類は鱸《すずき》を主とした。百姓の多数は半農半漁であって、その
代替りの礼などにはこの鱸持参でやって来る。 三条西家はこれらの物を収得するばか....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
西洋館が別に立ち、帳場も卓子を置いた受附になって、蔦屋の様子はかわっていました。
代替りになったのです。―― 少しばかり、女中に心づけも出来ましたので、それとな....
「小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
たえているらしい。 それについて、こんなことが伝えられている。この城の持ち主が
代替りになるたびに、かならず一度ずつは彼の小坂部が姿をあらわして、新しい城主にむ....
「わが町」より 著者:織田作之助
板の字は主人にも読めぬくらい古びていた。酒屋は何十年もそこを動かなかった。銭湯も
代替りしなかった。薬局もかわらなかった。よぼよぼの爺さんが未だに何十年か前の薬剤....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
――五代綱吉公の代から、十数年ものあいだ、犬の下にもおかれて、やっと、吉宗公の御
代替りを見……やれやれと長雨の雲の切れ間を見たように、ほっとしかけた今においてじ....