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「令状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

令状の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
酒の追憶」より 著者:太宰治
負っていたという。そうして、彼は、それが東京に於ける飲みおさめで、数日後には召集令状が来て、汽船に乗せられ、戦場へ連れられて行ったのである。 ひや酒に就いての....
渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
事を、チンコロが一匹死んだ程にも考えやしない。代りはいくらでもあるのだ。それは、令状一枚でかり出して来られるのだ。…… 丘の左側には汽車が通っていた。 河が....
振動魔」より 著者:海野十三
「もう、お覚悟はついたことでしょうが、柿丘秋郎殺害犯人として、貴方を捕縛します。令状は、ここにちゃんとあります」 帆村と名乗る私立探偵は、白い紙きれを、僕の方....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の仕事が出来た訳だよ。押鐘博士に召喚状を出す事と、もう一つは、予審判事に家宅捜査令状を発行してもらう事なんだ。だって、僕等の偏見を溶かしてしまうものは、この場合....
十五年間」より 著者:太宰治
したら、家族はひどい事になるだろうと思ったが、どういうわけか、とうとう私には召集令状が来なかった。安易にこんな事は口にしたくないが、神の配慮、という事を思わずに....
」より 著者:太宰治
下さい。私の遠縁の男なんです。嫁をもらったばかりの若い百姓です。 そいつに召集令状が来て、まるでもう汽車に乗った事もないような田舎者なのですから、私が青森の部....
地獄の使者」より 著者:海野十三
てみたらいいと思う。佐々君、君ちょっと行ってみてくれんか」 部長刑事の佐々は、令状を貰って、すぐ出発した。お末の住居は、新宿の旭町のアパートであった。 ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
提供したばかりではなく、この恐喝事件の犯罪捜査の情勢をこの犯人に通じたり、検事の令状を三度までも握り潰したりしたことが判明したのである。処で警務課長である武内氏....
作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
ンさん」と云った声は十歳も若く聞えた。「あなたはあの山上の墓を発掘すべき正式の、令状をたしかに御持ちでしょうね。善は急げだ。急げばそれだけこの恐るべき事件の底も....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
存在ではないかとも考えられてきた。 ところが、その翌日、前夜のうち逢痴に対する令状が発行されたとみえ、閉場を待つ私服の群が、観衆の中で鋭い眼を光らせていた。 ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ここ何年間もあのように面白からぬ形勢になってお出でではなかったならば、一枚の拘禁令状★で私はどこかの城牢へ無期限に送り込まれていたろう、と私は信じているのです。....
火の扉」より 著者:岸田国士
に、互に心をゆるし合う間柄となり、たま/\戦争がおこると同時に、その青年にも召集令状が来た。まだ双方の親元は正式に承知をしたわけではないが、本人同士は、かたく将....
」より 著者:織田作之助
戻そう。――私はとにかく長髪を守っていたのであるが、やがて第二国民兵の私にも点呼令状が来た。そして点呼の日が近づくにつれて、私を戦慄させるようなさまざまな噂が耳....
犬神」より 著者:小酒井不木
取り調べに来ても大丈夫だと思った。 果して四日目の朝、三人の刑事がやって来て、令状を示し乍ら、家宅捜索をさせて貰いたいと言った。多分犬の吠えるのを、不審に思っ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に及ぶと、その婦人は「あなたの国はシナ皇帝の配下ではないか。しからばシナ皇帝の命令状を持って来た者は必ずここを通さなくちゃあならん訳ではないか」とこういって理屈....