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「以外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

以外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十本の針」より 著者:芥川竜之介
う》ではない。が、阿呆以上の阿呆である。それらの人々を救うものはただそれらの人々以外の人々に変わることであろう。したがってとうてい救われる道はない。 ....
カルメン」より 著者:芥川竜之介
《うん》を見て上げましょう」と言った。(あるいは言ったのだと云うことである。ダア以外の露西亜《ロシア》語を知らない僕は勿論十二箇国の言葉に通じたT君に翻訳して貰....
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
鶴も時々は目を醒《さ》ましていた。が、湯たんぽが冷えたとか、湿布が乾いたとか云う以外に殆ど口を利いたことはなかった。こう云う「離れ」にも聞えて来るものは植え込み....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
の縁談の相手と云うのが、唯今先生のいらっしゃる、このN家の二番娘で、当時私が学校以外にも、時々|出稽古《でげいこ》の面倒を見てやった尋常四年生の長男の姉だったろ....
十円札」より 著者:芥川竜之介
音楽会の椅子《いす》にも坐らなければならぬ。友だちの顔も見なければならぬ。友だち以外の女人《にょにん》の顔も、――とにかく一週に一度ずつは必ず東京へ行《ゆ》かな....
」より 著者:芥川竜之介
腫上《はれあが》った顔へ、限りなく悲しそうな眼を落した。 椅子の上の陳彩は、彼以外の存在に気がつくが早いか、気違いのように椅子から立ち上った。彼の顔には、――....
河童」より 著者:芥川竜之介
呆《あほう》の言葉」の中の何章かです。―― × 阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。 × 我々の自然を愛するの....
片恋」より 著者:芥川竜之介
と色恋の話くらい、聞いていてつまらないものはない。 (そこで自分は、「それは当人以外に、面白さが通じないからだよ。」と云った。「じゃ小説に書くのにも、夢と色恋と....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
え、時々微笑を洩《も》らしていた。顋《あご》の四角い彼女の顔は唯目の大きいと言う以外に格別美しいとは思われなかった。が、彼女の前髪や薄い黄色の夏衣裳《なついしょ....
秋山図」より 著者:芥川竜之介
《しゅうざん》は美しい。しかしその美しさは、私だけに見える美しさではないか? 私以外の人間には、平凡な画図《がと》に過ぎないのではないか?――なぜかそういう疑い....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
ゴオルスウアアズイよりも芸術家ではないと云う。云う心の大部分は、純粋な芸術的感銘以外に作者の人生観なり、世界観なり兎に角或思想を吐露するのに、急であると云う意味....
初雪」より 著者:秋田滋
はてているであろう。 彼女はもうこの世の人ではあるまい。世のなかの営みは、自分以外の人たちには、昨日となんの変ることもなく続くであろう。が、彼女にとってはすべ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
から白いエプロンを出して着る。準備したものを見ながら、手をこする。机の上には入用以外の物は一品たりとも在ってはならぬ。 実験をやりはじめると、ファラデーは非常....
寡婦」より 著者:秋田滋
げたことは、覚えておいででしょう。あなたは僕に死ねとお命じになったのです。あなた以外の者に自分のああしたすがたを見つけられたくありませんので、去年、僕があなたを....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ていないのである。おそらくこういうわけで、わたしたちは古くからあるオランダ人の村以外では幽霊のことをほとんど聞かないのであろう。 しかし、この近辺に怪談が多い....