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「仮す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仮すの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
うと、二人は又すぐに帰って来た。 「君が四十万の銭をわきまえるならば、三年の命を仮すことにしましょう」 和子は承諾して、あしたの午の刻までにその銭を調えること....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
買う者の多きことよ。 七〇 ベンサムの功績 天はベンサムに幸いして、これに仮すに八十四歳の高寿をもってしたのであるが、彼はこの長年月を最も有益に費して、こ....
魚玄機」より 著者:森鴎外
林亭に往って、玄機に魚家に帰ることを勧めた。しかし魚は聴かなかった。縦令二親は寛仮するにしても、女伴の侮を受けるに堪えないと云うのである。そこで李は兼て交ってい....
正義の国と人生」より 著者:桐生悠々
、これを信ずる。これを信じないならば、私たちはこの男と同様、生きては行かれない。仮すに時日を以てせよである。だが、この時日は長い長い時日である。幾億年という、無....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
甚だ妙なり。我輩は満天下の人を相手にしても一片の禿筆《とくひつ》以て之を追求して仮す所なかる可し。左れば此旧女大学の評論、新女大学の新論は、字々皆日本婦人の為め....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
あいだはおのれらの宿にも仮したれ、秀吉がここに来たり住むからは、おのれらに一刻も仮すことはならぬ。おとなしく立ち去らずば、おのれ眼に物見するぞ。」 小姓に持た....
贋物」より 著者:葛西善蔵
の厚意に感激して、酔って涙ぐましい眼つきをして言った。そして初めて弟に一臂の力を仮すことのできる機会の来たことを悦んで、希望に満ち満ちて翌朝東京へ発った。 上....
三国志」より 著者:吉川英治
「――悠久。あくまでも悠久」 と、呟き、わが身をかえりみてはまた、 「人命何ぞ仮すことの短き。理想何ぞ余りにも多き」 と独り託って、嘆息久しゅうしていたが、....