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仮作
「仮作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仮作の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
おるような受取証を書かすこと。熊楠いわく、むかしより伊勢人は偽り多しと言うので、
仮作の小説たるを明示するため『伊勢物語』と言う書題を設けたと申す。まことに本家だ....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
田藩に起った事実を脚色したものであるが、しかし人名、町名と時代は差障りがあるから
仮作にしておいた。悪からず諒恕して頂きたい。 「不埒な奴……すぐに与九郎|奴の家....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
ない。死ぬ時辞世がある。 |順逆無 五十五年夢 |大道徹 |覚来帰 多分後世の
仮作であろうが、光秀も死ぬまで順逆を気にしていただろう。戦争が済んだ時、三七信孝....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
も毒竜視るところことごとく破壊す(『毘奈耶雑事』九)など説かれた。フ氏曰く、竜は
仮作動物で、普通に翼ありて火を吐く蜥蜴《とかげ》また蛇の巨大なものと。まずそうだ....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
アの文庫の滅亡は惨絶凄絶を極めて、永く後世をして転た浩嘆せしめる。近頃之を後人の
仮作とする史家の説もあるが、聖経、詩賦、文章、歴史等古代の文献が尽く猛火の餌食と....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
が、わが国土が地震帯に縁取られ火山脈の上にいるということから考え合わすと、決して
仮作的な伝説でないということが判る。「日本書紀」には、「伊弉諾尊、伊弉冉尊、天の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の恋人までが皆完全に近い女性で、いいことばかりが書かれているではないかといって、
仮作したもののように言う人があったから、これらを補って書いた。なんだか源氏に済まない気がする。....
「源氏物語」より 著者:紫式部
続けた。浮舟の姫君はおかしくも聞き、身にしむ節のあるのも覚え、語られた貴人たちも
仮作の人物のような気がし、しまいには自身までも小説の中の一人ではないかと思われる....
「海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
ゃの、七人|御崎じゃの、それから皆がよく云う、弘法大師の石芋じゃの云う物は、皆|
仮作じゃが、真箇の神様は在るぞ」 総之丞は眼を円くした。 「在りますか」 「在....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
は無いのであります。 これはひとり馬琴に限って論ずる訳ではありませんが、すべて
仮作物語の作者と実社会との関係を観察しますと、極端に異なった類例が二種あるのであ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
郎に宝刀を摩替えられようとした神宮川というは古名であるか、それとも別に依拠のある
仮作名であるか、一体ドコを指すのであろう。信乃が滝の川の弁天へ参詣した帰路に偶然....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:鈴木行三
り真なるかな此の言葉や此のごろ詼談師三遊亭の叟が口演せる牡丹灯籠となん呼做したる
仮作譚を速記という法を用いてそのまゝに謄写しとりて草紙となしたるを見侍るに通篇俚....