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「仮想敵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仮想敵の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
の探知し得た信用の出来る情報です。だが、考えても御覧なさい。×国は三十年も前から仮想敵国として我国を睨んでいるのです。あらゆる術策が我国に施されてある中に、最も....
時事雑感」より 著者:寺田寅彦
時国内の耳目を聳動した。問題は一に国防の充実いかんにかかっている。陸海軍当局者が仮想敵国の襲来を予想して憂慮するのももっともな事である。これと同じように平生地震....
地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
通を示す立体図が必要になる勘定である。 九月一日は帝都の防空演習で丸の内などは仮想敵軍の空襲の焦点となったことと思われる。演習だからよいようなものの、これがほ....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
はその地理的の位置がきわめて特殊であるために国際的にも特殊な関係が生じいろいろな仮想敵国に対する特殊な防備の必要を生じると同様に、気象学的地球物理学的にもまたき....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
無い。氏郷が十二分の注意を以て、政宗の陣の傍へ先手《さきて》の四将を置いたのは、仮想敵にせよ、敵の襟元に蜂を止まらせて置いたようなものである。動静監視のみでは無....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
試運転中の飛行島の艦側に、暗夜の出来事とはいえ、あろうことかあるまいことか、仮想敵国の日本の潜水艦ホの十三号が、皮肉な護衛をしていたのに誰も気がつかなかった....
科学論」より 著者:戸坂潤
な常識の所有者ではなくて、哲学概論家によって造り上げられた教室用のモデルとしての仮想敵か案山子だけだろう。吾々の意識は客観的存在そのものを、時の経つに従って部分....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
論的認識論者自身であったのだ(主に新カント主義者である。カント自身はそんなものを仮想敵とはしなかった。彼は世間の人々が、現象を通して物そのものを認識出来ると思っ....
辞典」より 著者:戸坂潤
非難されて来た。処がその素朴実在論とは、観念論者が唯物論の実際の主張とは無関係に仮想敵として造り上げた勝手な改釈によるものでしかなかった。常識や自然科学者が信頼....
清水幾太郎さんへの手紙」より 著者:三好十郎
れている。そして日本はいまアメリカの戦力に組みこまれかけている。しかもその戦力は仮想敵としてのソビエット圏諸国の方へむけられている。 したがっていま、日本国内....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。 戦いは戦いだけで終らない。 敵を消し去ると、すぐまた、味方同士、味方内の仮想敵を見つけ出す。それは政略という互いの腹の中で始まる。 千寿王を前において....