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「仮装〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仮装の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
に沸湧して、矢野とか末広とか柴とかいう政治界の名士が続々文学に投じて来たが、丁度仮装会の興に浮れて躍り狂っていたようなもので、文人其者の社会的価値を認めたからで....
紅玉」より 著者:泉鏡花
時。 現代、初冬。 場所。 府下郊外の原野。 人物。 画工。侍女。(烏の仮装したる) 貴夫人。老紳士。少紳士。小児五人。 ――別に、三羽の烏。....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
子などが別にせられ、そして甲板から海中へ投げ捨てられた。 秘密砲塔を隠している仮装|掩蓋は、しばしば電気の力をかりて、取外されたり、また取付けられた。 共楽....
古狢」より 著者:泉鏡花
毛を一振振りながら、(猟師と見えますか。)ニヤリと笑って、(フフン、世を忍ぶ――仮装ですよ。)と云ってね。袋から、血だらけな頬白を、(受取ってくれたまえ。)――....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
般若の山伏がこう聞いた。その声の艶に媚かしいのを、神官は怪んだが、やがて三人とも仮装を脱いで、裸にして縷無き雪の膚を顕すのを見ると、いずれも、……血色うつくしき....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
で、年紀は三十を一つ出た。が、二十四五の上には見えない。一度五月の節句に、催しの仮装の時、水髪の芸子島田に、青い新藁で、五尺の菖蒲の裳を曳いた姿を見たものがある....
」より 著者:池谷信三郎
れへともなく暗の中に消えて行く。…… 彼の頭がだんだんいらだってきた。ちょうど仮装舞踏会のように、自分と踊っている女が、その無表情な仮面の下で、何を考えている....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ど女性らしい優さしみを湛えて居られるのでございます。『成るほどこの方なら少女姿に仮装られてもさして不思議はない筈……。』失礼とは存じながら私はその時心の中でそう....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
塀、大寺の門、橋の欄干に顕われて、芸妓の屋台囃子とともに、最も注意を引いたのは、仮装行列の催であった。有志と、二重圏点、かさねて、飛入勝手次第として、祝賀委員が....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
人がふたり、すぐそばを通っていきました。 「おや、なんというふうをしているのだ。仮装舞踏会からかえって来た人たちかな。」と、参事官は、ひとりごとをいいました。 ....
ひこうかばん」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
が、のこらずのお金をもらうことになりました。そうしてたのしくくらしました。毎晩、仮装舞踏会へでかけたり、お札でたこをはってあげたり、小石の代りに、金貨で海の水を....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
に合わせて謡が聞える。 使は来たり馬 に鞍、鞍馬の山のうず桜…… 「牛若の仮装ででも出ますかね、私は大の贔屓です。」 恥ずべし、恥ずべし。……式亭三馬|....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
…あの女である。当時は、安来節、おはら節などを唄うと聞く、流しの法界屋の姉さんの仮装したのに過ぎない。――山人の研究を別として、ただ伝説と幻象による微妙なる山姫....
四十年前」より 著者:内田魯庵
の舞踏会であった。殊に大臣大将が役者のように白粉を塗り鬘を着けて踊った前代未聞の仮装会は当時を驚かしたばかりじゃない。今聴いてさえも余り突拍子もなくて、初めて聞....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
船を送り来たり、甲板上に踞すれば、ほとんど炎熱を覚えず。午前十時、船客中十余人、仮装して海神ネプチューンの行列をなし、裁判を開き、有罪と認むるものを水中に投ずる....