仲間内[語句情報] »
仲間内
「仲間内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仲間内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
からはいって来た。弥助という名が「千本桜」の維盛《これもり》に縁があるので、彼は
仲間内から鮓屋《すしや》という綽名《あだな》を付けられていた。 「どうも御無沙汰....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くないそうです。写真の修業のためにハリソンの家《うち》へ出入りをしていることは、
仲間内でもみんな知っていて、本人もおれは西洋人について修業しているのだなどと自慢....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
兼松を呼んで、その探索を命じる。兼松はもう五十二、三で麻布の竜土に住んでいるので
仲間内では竜土と呼ばれていました。場末ではあるが、若い時から腕利きで知られた男で....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いう手先が神田三河町の半七の家へ顔を出した。熊蔵は愛宕下で湯屋を開いていたので、
仲間内では湯屋熊と呼ばれていた。彼はよほど粗忽かしい男で、ときどきに飛んでもない....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
二十円で買収したんだそうです」 「そうですか」 石子は苦笑した。 「どうもね、
仲間内にも時々心得違いの人が出るので困りますよ」 「尤も何ですな、こう申しちゃ失....
「家常茶飯 附・現代思想」より 著者:森鴎外
たって。 令嬢。ええ、ええ。同じ因襲でも、一般の社会での因襲でなくって、ある狭い
仲間内での因襲でございましょう。しかし因襲は因襲でございますから、狭い
仲間内の因....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
、西洋の堂々たる諸大学が比較的容易に学位を授与した例があるのと似たもので、彼らの
仲間内ではいつになっても官位をば苛《いやしく》もしなかったのである。つまり公家ら....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
多くは、その欲求を守り育てる。そして各自の力に従って――ある者は、わずかな親しい
仲間内だけでひそかに――ある者は、広く公衆にたいして大規模に――すべて生を有する....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
家の頂上にある彼の下宿の戸口へはいった者はないのであった。 彼の謙遜的の態度が
仲間内には評判がよかったのであるが、それは実のところ彼の隠遁的の思想から出ている....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
ここで嘲笑い毒吐いた。 「赤尾の林蔵は若いに似合わず、万事に行届きいい親分だと、
仲間内で評判がいいと聞いたが、乾兒へロクロク小使さえくれず、懐中さみしくしている....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
がした。散所屋敷の岡には、平常、何百人もの部下が住んでいたが、今その二十名ほどな
仲間内に、俊基の竹ノ子笠の顔もまぎれ込んでいた。そしてこの一団は、高野路とは逆に....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
」 「それや、苦しんでおるじゃろう。ふだんは博奕と酒より能のないやつじゃ。それが
仲間内から、若いのに名人だとか、上手だとか、煽てられておるだけに、こんどのような....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
先を堅く保持して、これを失わざらん事に努力せねばならなくなった。彼らの独占事業も
仲間内に於いて競争せねばならなくなった。従来金をまで付けてもらって、むしろ恩に着....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
欲する職を択ぶ事が出来ぬ。やむをえず狭少なる範囲の職業に従事して生きねばならぬ。
仲間内には競争が起る。従来はむしろ祝儀をまでもつけて引き取ってやった程の死牛馬も....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
で変っていた。 しかし、悪と悪とは、その犯す罪の大きく数を重ねている仲間ほど、
仲間内だけでは、骨肉みたいに仲がよかった。一家族のように他愛がなかった。 「お燕....