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任期
「任期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
任期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
売払うつもりらしいという事を別荘番の老爺《ろうや》から聞きました。 父の議員の
任期もそろそろ満期に近づき、いろいろ理由のあった事に違いありませんが、もうこれき....
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
年かの後《のち》に、たしか三年の契約で、支那のある学校の教師に雇われて行ったが、
任期が充《み》ちて帰るとすぐまた内地の中学校長になった。それも秋田から横手に遷《....
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
山の向うの山に彼の心は馳《は》せた。 それから二年ばかりの月日が過ぎた。約束の
任期が満ちても高瀬は暇を貰《もら》って帰ろうとは言わなかった。「勉強するには、田....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
事で入り口を閉《ふさ》がれた商店の人々が一様に云う不平である。 「何でもおれ達の
任期中にやっ付けてしまえ、今度当選するかどうか分からないから」 と市会議員が相....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
松家へ嫁いで行った時。一度は跡目相続の宗太のために飯田から娵女のお槇を迎えた時。
任期四年あまりにもなるが、半蔵が帰国のほどもまだ判然しない。 伊之助が長煩いの....
「賭博の負債」より 著者:田中貢太郎
徳化県の県令をしていた張という男は、
任期が満ちたのでたくさんの奴隷を伴れ、悪いことをして蒐めた莫大な金銀財宝を小荷駄....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
機が迫っているのですぞ。条約による土地委員会とチーフ・ジャスティスとは、間もなく
任期を完了するでしょう。すると、土地は諸君に戻され、諸君はそれを如何に使おうと自....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、容易にそれを実行することは出来ない」と、彼は常に人に誇っていた。 そのうちに
任期が満ちて、彼は山東の別駕に移されたので、家族を連れて新任地へ赴く途中、荏平と....
「役人学三則」より 著者:末弘厳太郎
いるというような実情が生ずるのはこれがためである。専門的知識をもたない、そうして
任期の短い長官は、素人考えからいたずらに功績をのみ急ぐ。しっくりおちついて気永に....
「組織としての図書館へ」より 著者:中井正一
正に創られつつある美にほかならないものである。 彼は、彼のこの興味ある五年間の
任期の記録を、The Reorganization of the Library....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
は早くも例の嫉妬の念が、むらむらともえだした。 「選挙ならそれもよかろう、しかし
任期は六ヵ月ぐらいに限りたいね」 「六ヵ月と限るもいい、そのかわりに、再選もさし....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、会の維持法等については、合理的に能く相談を致し、また会頭、幹事並びに理事部長の
任期何年という事を討究の末ほぼ決定しました。....
「瘤」より 著者:犬田卯
く村長として毒にも薬にもならぬと言った風の、しごく平凡なお人好しで、二期八年間の
任期中碌な仕事もしなかった代りに、これぞといって村民に痛い目を見せたこともなかっ....
「望郷」より 著者:服部之総
中から、道庁林務課の年わかい一係長が新しい知事に選出されたのであった。去年の春、
任期を満たした彼は、再び自由党候補を破って再任したが、彼が属する左派社会党のほか....
「宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
島など云う村村の丘陵が波の上に浮んでいた。長岡郡の国府に在任していた国司などが、
任期を終えて都へ帰って往くには、大津の崎と云う処から船に乗って、入江の右岸になっ....