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任用
「任用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
任用の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「阿部一族」より 著者:森鴎外
て行く。嫡子《ちゃくし》光尚の周囲にいる少壮者《わかもの》どもから見れば、自分の
任用している老成人《としより》らは、もういなくてよいのである。邪魔にもなるのであ....
「安井夫人」より 著者:森鴎外
行に出て、中《なか》一年おいて、四十のとき帰国してから、だんだん飫肥《おび》藩で
任用せられるようになったので、今では田畑の大部分を小作人に作らせることにしている....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
なものである。実際相生さんは親分気質《おやぶんかたぎ》にでき上っている。満鉄から
任用の話があったとき、子供が病気で危篤《きとく》であったのに、相生さんはさっさと....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
て、陪臣|町医に来聴せしむる例が開かれた。それが十月で、翌十一月に始て新に講師が
任用せられた。初館には都講、教授があって、生徒に授業していたに過ぎない。一時|多....
「食堂」より 著者:森鴎外
のぎょろっとした、色の浅黒い、気の利いた風の男で、名を犬塚という。某局長の目金で
任用せられたとか云うので、木村より跡から出て、暫くの間に一給俸まで漕ぎ附けたので....
「離婚について」より 著者:宮本百合子
すれば、未熟練工なみにおとされる。女教員でさえ四十一歳になった女教師は、新しく本
任用しない東京都の内規がある。 離婚を要求する女性の理由のなかには、夫の乱れた....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
らは、政府ははっきり反民主的方向を示しはじめた。片山内閣は、文相として森戸辰男を
任用した。森戸辰男が戦時中著した『戦争と文化』が、戦争協力の書籍でないというため....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
に可能なものとして約束されていたのである。――実際にはわずかに下級幹部としてしか
任用されなかったり、又は下級幹部候補者のために下級幹部就任の機会をさえ拒まれたり....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
者には何のことかサッパリ判らないだろうと思うが、人格教育というのは、例えば教員の
任用に際して、その「学力のみに著眼せずして人格を重視」することをいうのである。こ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
言い添えた。「フォーヴァン爺さんの弟です。」
実際ジャン・ヴァルジャンは正規に
任用されたのである。彼は皮の膝当と鈴とをつけていた。それいらい彼は公の身となった....
「役人学三則」より 著者:末弘厳太郎
るのであるとすれば、かくのごとき態度は根本的に間違っている。現在の官制および官吏
任用の実際は、ある種の行政事務に特別の興味を有し、したがって特殊の知識技能を有す....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
られたるのみにあらざりき。その有力者は往々にして位階勲等を有し、衛府の武官として
任用せられたるものまた少からず。かつて本誌第二十一巻第四号(大正二年四月発行)に....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
で与えました。またその特に勲功のあったものには、或いは位を授けたり、或いは郡司に
任用したりなどしまして、大そう調子よく進んでいたのでありました。 しかるに奈良....