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「伊勢物語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伊勢物語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
穢土《えど》の衆苦を去って、常寂光《じょうじゃっこう》の中に住《じゅう》そうには伊勢物語をそのままの恋をするよりほかはあるまい。何と御身《おみ》もそうは思われぬ....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
記抄』に依れば「万乗の天子も些少の銭貨にかへて宸筆を売らせ給ひ、銀紙に百人一首、伊勢物語など望みのまゝをしるせる札をつけて、御簾に結びつけ、日を経て後|詣づれば....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ります。 それですから、お杉お玉のうちにはどうかすると抜群の美人が出る。「好色伊勢物語」という本に、 「その容姿|麗《うる》はしくして都はづかし、三絃《さみ....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
東近江の筑摩神社の祭りには、氏人の女は持った夫の数だけの鍋をかずいて出たという。伊勢物語にも歌があるほどで、名高いことだが、実は一種の「いざいほふ」に過ぎなかっ....
作家の像」より 著者:太宰治
らなくなってしまったのである。 本箱を捜して本を二冊取り出した。『枕草子』と『伊勢物語』の二冊である。これに拠って、日本古来の随筆の伝統を、さぐって見ようと思....
嫉みの話」より 著者:折口信夫
ばならぬ、尼にならねばならぬと考えた。 紀有常の妻は、妻でいて尼になっている。伊勢物語のなかでも特に小説的な話だが、われわれから考えるとあわれは少なくなる。そ....
思想と文学」より 著者:坂口安吾
ものがある。人間通と虚無とを主体に、エスプリによって構成された文学だ。日本では、伊勢物語、芥川龍之介、太宰治などがそうで、この型の作者は概して短篇作家である。 ....
日映の思い出」より 著者:坂口安吾
したのは私で、私は能の感覚の頂点だけを綴じ合せたような短篇映画ということを考え、伊勢物語などにその素材に手頃な短篇などを空想していた。こういう観念の幻想的な組み....
文学のふるさと」より 著者:坂口安吾
なければならないものだと思うものです。 もう一つ、もうすこし分り易い例として『伊勢物語』の一つの話を引きましょう。 昔、ある男が女に懸想して頻りに口説いてみ....
露の答」より 著者:坂口安吾
十三、娘はとって十九です。娘は琴、長唄、踊りなど諸芸に通じ、国文学の素養が深くて伊勢物語の現代語訳を遺した程の才媛ですが、又、自作の小唄など幽玄沈痛な傑作があっ....
みやこ鳥」より 著者:佐藤垢石
安政二年六月の作詩で、清玄の狂言に独吟されたのが、世に紹介されたはじめであった。伊勢物語の『名にしおば、いざ言問はん都鳥、わが思ふ人ありやなしや』の話が偲ばれる....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
「追っ手じゃ。草にかくれて……。」 追っ手と聞いて二人もうろたえた。かれらは伊勢物語に見る武蔵野の落人のように、そこらの高い草むらをかき分けて身を忍ばせてい....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
さざるは現代社会一般の現象に徴して敢《あえ》て怪しむに足らざるなり。 余常に『伊勢物語《いせものがたり》』を以て国文中の真髄となし、芭蕉と蜀山人の吟咏を以て江....
向嶋」より 著者:永井荷風
川を書するに江戸の文人は多く墨水または墨江の文字を用いている。その拠るところは『伊勢物語』に墨多あるいは墨田の文字を用いているにあるという。また新に※という字を....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
である。しかしそういえば、諸君はただちに、平安朝時代にすでに美事な物語、ことに『伊勢物語』や『源氏物語』や『夜半の寝覚』がつくられているではないか、それにまた『....