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「伊那〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伊那の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
煙草入れから、吸いかけた煙管を、金の火鉢だ、遠慮なくコッツンと敲いて、 「……(伊那や高遠の余り米)……と言うでございます、米、この女中の名でございます、お米。....
わが町」より 著者:織田作之助
名点呼がはじまると、他吉は襟をかき合わせ、緊張した。 「青木道子」 「ハイ」 「伊那部寅吉」 「ハイ」 「宇田川マツ」 「ハイ」 「江知トラ」 「ハイ」 アイ....
単独行」より 著者:加藤文太郎
へ七時間、第二日、早朝出発し剣ヶ峯―前駒―南駒と縦走して飯島へ十六時間、第三日、伊那町より高遠を経て戸台にいたり、弁当三食分を持って登り北沢小屋へ十二時間、第四....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
第一の寵臣高坂弾正、兵法知りの山本道鬼、勇武絶倫の馬場、山県、弟信繁、子息義信、伊那の郡代四郎勝頼、土屋惣蔵は云うまでもなく、特別をもって庄三郎も軍議の場所に列....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
つくので、米の味も何もなかった。それでも東に甲府平原と、それを隔てた富士山、西に伊那平を踏まえている木曾駒山脈、北の仙丈岳と駒ヶ岳、近くに北岳を仰いで、昼飯を済....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
水狐族の祟り! いったいどうしたらよいのであろう! この奇怪な諏訪家の噂は、伊那の内藤家へも聞こえて来た。 ある日、駿河守正勝は鏡葉之助をお側へ召したが、....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
見下ろすからでもあろうが、どの家もみんな、地平に食い付いているように見えた。信州伊那の郡川路の郷なのである。西南へ下れば天龍峡となり、東北へ行けば、金森山と卯月....
火の扉」より 著者:岸田国士
が手をつけなかつた弁当をとりだし、 「冷えてますけど、これ、およろしかつたら……伊那谷の新米ですのよ」 「ぜいたくしよるなあ」 と、それでも頬をほころばせなが....
剣侠」より 著者:国枝史郎
いえ鴫澤主水を討つべく、木曽へ行くのだとは明かされなかった。 「木曽へであろうと伊那へであろうと、妾はどこへでも参ります」 そう澄江はおだやかに応えた。 成....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
て、こうして日がたって、秋の終わりが迫って来た。そのころ一団の旅人が、信濃の国は伊那の郡天龍川の岸に沿って、下流へ下流へと歩いていた。一挺の駕籠をとりまいた、男....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
しているらしい。つまりこの氏族の発展根拠地点でもある。松本の平野へ、またスワへ、伊那へ。遺跡から判断して三ツの古代人の発展方向のその重大な分岐点、聖なる根拠点た....
勝太郎」より 著者:兼常清佐
言われたら、私は躊躇なくニホンの民謡を撰ぶ。だから勝太郎が『三階ぶし』を唄い、『伊那節』を唄うなどという事は、甚だ私を喜ばせる。 ニホンの民謡のふしには相当お....
県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
一 信濃の国は十州に 境連ぬる国にして 聳ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し 松本伊那佐久善光寺 四つの平は肥沃の地 海こそなけれ物さわに 万ず足らわ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ぐれえなら、お弟子格でやれるよぉ。」 「T君どうだい。踊れるかい。」 「何です。伊那ぶしですか、家庭踊でしょう。」 「田辺さんの家庭踊じゃないさ。本場の伊那ぶし....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
まだ分業の判きりせぬ前に、皮細工をやっていた為に穢多になったのでありましょう。紀伊那賀郡の狩宿も皮多だとの事ですが、これも同じ結果でありましょう。しかし皮細工を....