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「伍長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伍長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
と書いて置いた。第一の夫は行商人《ぎょうしょうにん》、第二の夫は歩兵《ほへい》の伍長《ごちょう》、第三の夫はラマ教の仏画師《ぶつがし》、第四の夫は僕である。僕も....
或る女」より 著者:有島武郎
ぶろしき》を洗濯《せんたく》しておくのをすっかり忘れてしまってね。今特別に外出を伍長《ごちょう》にそっと頼んで許してもらって、これだけ布を買って来たんですが、縁....
夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
ある。 わしは、ギクリとした。 「組長」わしの胸倉に縋りついたのは、電纜工場の伍長をしている男だった。「おせいさんが、大変だッ」 「なに、おせいが、一体どうし....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いから、彼は無断で実家を飛び出して行ったのである。 それから二、三年の後、彼は伍長か何かに昇進して、軍服をつけて、赤い毛を垂れた軍帽をかぶって、久しぶりで実家....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
られているのですよ。それは、格闘中右胸上部に洋剣を刺されたままになっていた竜騎兵伍長が、それから六十時間後に、棺中に蘇生したと云うのです。しかし、編者である名外....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
馬が中途で斃れたので、地上に投げ出された。そこを、薩兵つけ入ろうとしたのを、大橋伍長が身を以って防ぎ、摺沢少尉も返し合せて、身には数弾を受けながら乃木を救った。....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
」 と声高に云う声が何処か其処らで…… ぶるぶるとしてハッと気が付くと、隊の伍長のヤーコウレフが黒眼勝の柔しい眼で山査子の間から熟と此方を覗いている光景。 ....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
のなら、立派な金鵄勲章をひけらかして、威張って澄ましてもおられよけど、ただの岡見伍長ではないか? こないな意気地なしになって、世の中に生きながらえとるくらいなら....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
とぶ。 岡部一郎は、今やりっぱに成人して、ある機械化兵団《きかいかへいだん》の伍長《ごちょう》になっていた。 これは、一郎が、少年戦車兵を志願して、めでたく....
糸くず」より 著者:国木田独歩
合った。 そして食事が終わった。 人々がコーヒーを飲み了ったと思うと、憲兵の伍長が入り口に現われた。かれは問うた、 『ここにブレオーテがいるかね。』 卓の....
」より 著者:黒島伝治
る憲兵を見ると、自分が罪人になったような動揺を感ぜずにはいられなかった。 憲兵伍長は、腹立てゝいるようなむずかしい顔で、彼の姓名を呼んだ。彼は、心でそのいかめ....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ら私はたちまちに図画への興味を失ってしまった。それに代った図画の先生はこれはまた伍長あがりの全く美のセンスのない、体操の教師を兼ねた人であった。私は少年時代に絵....
火の扉」より 著者:岸田国士
。官等の下に漢字と片仮名とをまじえて、ずらりと並んでいるそれらの姓名のなかに、「伍長浜島シゲル」と、はつきり彼女の眼は読んだ。 「君がその記事を読んでたら、正木....
」より 著者:織田作之助
鼻を押えると、血が吹き出していた。あとで知ったことだが、この在郷軍人会の分会長は伍長上りの大工で、よその分会から点呼を受けに来た者には必ず難癖をつけて撲り飛ばす....
四つの都」より 著者:織田作之助
顔を見て、おやっと思いました、見た事のある顔だなァと思ってよく見ると、それが尾形伍長……つまり、あなたの兄さんだったのです、僕は夜通し看護しましたが、明け方には....