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「伎芸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伎芸の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
は予と同心に極《きわ》まったぞ。」 「これはまた滅相な。成程御姫様の御美しさは、伎芸天女《ぎげいてんにょ》も及ばぬほどではございますが、恋は恋、釈教は釈教、まし....
或る女」より 著者:有島武郎
健康が衰えて行けば行くほどこの焦躁のために葉子の心は休まなかった。全盛期を過ぎた伎芸《ぎげい》の女にのみ見られるような、いたましく廃頽《はいたい》した、腐菌《ふ....
細木香以」より 著者:森鴎外
。紫玉をして罪を茶弘に謝せしめようとしたのである。しかし紫玉は聴かなかった。材能伎芸を以て奉承するは男芸者の職分である。廉恥を棄てて金銭を貪るものと歯するは、そ....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
草のなかに寐そべって、これを書いている。いましがた、ここのすこし荒れた御堂にある伎芸天女《ぎげいてんにょ》の像をしみじみと見てきたばかりのところだ。このミュウズ....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
部には、蜘蛛の巣と煤が鐘乳石のように垂れ下っていて、奥の暗がりの中に色泥の剥げた伎芸天女の等身像が、それも白い顔だけが、無気味な生々しさで浮き出していた。それに....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
鮮を経て日本へ来たものであると考えられて、高麗の広大の徒なる揚水尺の一派の、歌舞伎芸を業とし、傀儡の戯を伝えたものが、我が国に流浪し来って、これとともに傀儡すな....
私本太平記」より 著者:吉川英治
「太守」 「なんだ」 「芸能の徒は、容姿を愛でられるのは、誉れとしておりません。伎芸そのものをお賞めつかわしていただきたいもので」 「芸は申すまでもない。したが....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
れぬ下手の舞舞 以之 舞まいは越前幸若などと同系統の、民間の古風な伎芸で、一派の家筋の者がこれを生計としていたのが、能や歌舞伎に押されて亡びてしま....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
。 むつかしい語を使うことを許されるならば、私はこれを信仰の合理化または呪法が伎芸となって行く過程と認めているのである。 始めて鳥獣の嚇しのこの人形を立てた....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
熟し、また剣舞の様な事、大神楽の様な事、人形舞わし・物真似・手品使いの類、種々の伎芸をやっておった。またその女は綺麗にお化粧して、美服を身に纏い、客に媚を呈して....