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伏魔殿
「伏魔殿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伏魔殿の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
、やはり女性をさまざまの形でその仲介物とした。稗史の中でも徳川の大奥というものは
伏魔殿とされた。沢山の隠れた罪悪と御殿女中の不自然な生活から来る破廉恥な行為とは....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
罷めさせたのはどういうわけか、世間でも殆んど知らぬらしい。こうなると大学も一種の
伏魔殿に類して来る。 一体大学は大学の自治とか学の自由とかという名義の下に、可....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の若い住職というのが、なかなかの曲者《くせもの》だ。 さあ、いよいよその秘密の
伏魔殿が発《あば》かれた日になって見ると、どんな怪我人が、どこから現われて来るか....
「中庸」より 著者:坂口安吾
で身をまかせかねない淫売以下の淫奔女です。あれがこの村では先生ですから、小学校は
伏魔殿です」 「
伏魔殿? 宮殿かな。あれが。魔王は誰だね」 「元海軍大佐ぐらいじ....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
を切ったあの名同心。目ッぱの吉五郎のほうは、享和《きょうわ》三年、同じく延命院の
伏魔殿を突きとめ、悪僧|日潤《にちじゅん》を捕《と》って押えたお手先。これで、北....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
もこんな不思議な眼は持っていなかったものである。 彼がかくのごとく二畳敷御殿の
伏魔殿(?)に生の悦楽を貪っている間に、路次を挟んだ両側の長屋には実に人類社会に....