»
休む
「休む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
休むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
上の方へはのぼれなくなってしまいました。そこで仕方がございませんから、まず一休み
休むつもりで、糸の中途にぶら下りながら、遥かに目の下を見下しました。
すると、....
「或る女」より 著者:有島武郎
る。葉子は少しもそんな事を欲しないのに、葉子の心持ちには頓着《とんじゃく》なく、
休む事なくとどまる事なく、悠々《ゆうゆう》閑々として近づいて来る。葉子は恐ろしさ....
「星座」より 著者:有島武郎
さ……はははは、その『あなた』に、へべれけの酔っぱらいになっちまったから、今日は
休む……
休むといってください。さようなら」
渡瀬はやおら腰を上げにかかったが、....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
進んで自己を押し拡げ、自己を充実しようとし、そして意識的にせよ、無意識的にせよ、
休む時なくその願望に駆り立てられている。この切実な欲求が、かの功利的な利己主義と....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
記したところによると、カルデア人はこういうことを主張していた。それは、もし少しも
休むことなしに毎時間三〇スタディア(すなわち、約五キロメートル)の速度で歩きつづ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
。七年戦争でも、冬になれば傭兵を永く寒い所に置くと皆逃げてしまいますから、お互に
休むのです。ところが第一次欧州戦争には徹底した緊張が四年半も続きました。 なぜ....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
、入道鮫を追掛けて参りました。 公子 よい相手だ、戦闘は観ものであろう。――皆は
休むが可い。 騎士 槍は鞘に納めますまい、このまま御門を堅めまするわ。 公子 さ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
寄せる――江の島と富士とを、簾に透かして描いたような、ちょっとした葭簀張の茶店に
休むと、媼が口の長い鉄葉の湯沸から、渋茶を注いで、人皇何代の御時かの箱根細工の木....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
店さ、お前さん、田畝の葦簾張だ。」 と云った。 「ぬしがあっても、夜の旅じゃ、
休むものに極っていますよ。」 「しかし、なかに、どんなものか置いてでもあると、そ....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
て仕事が済む時、灯がついて夕炊のけむりが家々から立ち上る時、すべてのものが楽しく
休むその時にお寺の高い塔の上から澄んだすずしい鐘の音が聞こえて鬼であれ魔であれ、....
「赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
人のお墓に、腰をかけようとしました。けれどカレンは、おちつくこともできなければ、
休むこともできませんでした。そしてカレンは、戸のあいているお寺の入口のほうへと踊....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
オランダ人の住む辺鄙な渓谷のなかにあり、ここでは人口も風俗習慣もかわらないのだ。
休むことを知らないアメリカのほかのところでは、移住民や種々な改善が奔流のようにぞ....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
してこの通り毛穴が立ってら。私には何にも見えないんだよ。見えないが、一人で茶屋へ
休むと、茶二つ、旅籠屋では膳が二つ、というのが、むかしからの津々浦々の仕来りでね....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
いで、蓬莱橋まで行ってその岸の松の木に纜っておいて上るのが例で、風雨の烈しい晩、
休む時はさし措き、年月夜ごとにきっとである。 且つ仕舞船を漕ぎ戻すに当っては名....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
をなす事になるんです。」 と言って、小山夏吉は一息した。 「やがて道端の茶店へ
休むと――薄曇りの雲を浴びて背戸の映山紅が真紅だった。つい一句を認めて、もの優し....