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休学
「休学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
休学の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
がひとり、それは千葉だかどこだかの医大にはいって、間もなく父と同じ病いにかかり、
休学入院中で、家には中風の舅《しゅうと》が寝ていて、奥さん自身は五歳の折、小児|....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
期に肺尖を少し傷めたので、卒業後大学へ行くのを暫く遅らして、保養かたがた今は暫く
休学しているのだという。だがもう肺尖などとうに治っている。保養とは世間の人に云う....
「千鳥」より 著者:鈴木三重吉
知っているような口ぶりである。 「どうもやっぱり頭がはきはきしません。じつは一年
休学することにしたんです」 「そうでございますってね。小母さんは毎日あなたの事ば....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
キリ節というものを歌った。 このごろは、学校へ、さっぱり行かない。二学期から、
休学しようと思っている。兄さんも、そうするより他は無かろうと言っている。春秋座の....
「球根」より 著者:寺田寅彦
った。大学の二年から三年に移った夏休みに、呼吸器の病気を発見したために、まる一年
休学して郷里の海岸に遊んでいたころ、その病気によくきくと言ってある親戚から笹百合....
「夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
う句をはがきに書いて神戸からよこされた。 先生の留学中に自分は病気になって一年
休学し、郷里の海岸で遊んでいたので、退屈まかせに長たらしい手紙をかいてはロンドン....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
うびの交換条件で納得させられたものらしい。 大学の二年の終わりに病気をして一年
休学していた間に「片はしご」というのをおろしてくれたのが近所の国語の先生の奥さん....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ように床の間のふんいきを変えた。 戦争はいよいよはげしくなった。体の病弱な姉は
休学して、三つ県を越した南の小さな島へ療養にゆき、つづいて弟も疎開したが私は居残....
「鴫突き」より 著者:寺田寅彦
よほどがっしりしたものであったらしい。 明治三十四年の暮であったと思う。病気で
休学して郷里で遊んでいたときのことであるが、病気も大体快くなってそろそろ退屈しは....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
も楯もたまらなくなった。 私は夏休暇は少し気のあった脚気を口実にして、とうとう
休学届を出してしまった。 宗藤の人たちも、両親も私の内面の動揺のことはもとより....
「髪」より 著者:織田作之助
は答えたが、満更嘘を言ったわけではない。私は学校にいた時呼吸器を悪くして三月許り
休学していたことがある。徴兵官は私の返答をきくとそりゃ惜しいことをしたなと言い、....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
いたわけか。まず、これを親友の※に報告して、彼を喜ばせねばなるまいと考えて一両日
休学して水沢の九十九谷へ走って行った。 ※さんいるかい。 いるよ。 眼を丸....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
認めておいた句が一、二句載っていた。碧梧桐君の句も載っていた。――碧梧桐君は一年
休学したために中学の卒業は余よりも一年遅れその頃まだ京都へは来ていなかったのであ....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
トギス』へ献上せんとす、随分ながいものなり、作者は文科大学生鈴木三重吉君。ただ今
休学郷里広島にあり。僕に見せるために態々かいたものなり。僕の門下生からこんな面白....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
くかえって妹のほうが案じられるくらいです。妹もこれといって悪いのではありません。
休学させて養生させます、なにとぞ心配しないで下さい。私は私のためにも、妹のために....