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休憩室
「休憩室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
休憩室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
。」 「いや、これは。」主税は狼狽えて、くるりと廻って、そそくさ扉を開いて、隣の
休憩室の唾壺へ突込んで、喫みさしを揉消して、太く恐縮の体で引返すと、そのボオイを....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
館の奥にある噴泉浴へ出かけた。蝋山教授と一郎とは、青々としたグリーンを眺められる
休憩室の籐椅子に腰を下ろして、紅茶を注文した。こうして六人の同勢は三方に別れた。....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
が、二時間ばかりして、ひとまず昼の休憩時間に這入ると、退廷した青山さんは傍聴人の
休憩室で一服すると、直ぐにどこかへ飛び出して行ったんです。私は、昼飯でも食べに行....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
ドで「映画的内容」がかなり豊富にされているのに気がつく。たとえば兵営の浴室と隣の
休憩室との間におけるカメラの往復によって映出される三人の士官の罪のない仲のいいい....
「見えざる敵」より 著者:海野十三
ルに電話をかけた。すると意外なる話にぶつかった。 「ウルランド氏の姿が、貸切りの
休憩室に見えなくなっているんです。部屋には内側からチャンと鍵がかかっているのに、....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、大変くさかった。彼がまだ一度もかいだことのない変なにおいであった。その部屋は、
休憩室らしい様子であった。ここにも、誰もいなかった。
もう一つ次の扉をあけると....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
きりに自分の頬をさすりながら、仲間の溜り場所へ帰ってきた。それは事務所につづいた
休憩室兼娯楽室であった。 「一たいどうしたんだ」 と、仲間が、ケリーのまわりへ....
「青春論」より 著者:坂口安吾
年か十三年。京都の夏は暑いので、僕は毎日十銭握ってニュース映画館へ這入り、一日中
休憩室で本を読んだりしていた。ニュース映画館はスケート場の附属で、ひどく涼しいの....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
い。鶴見も絹の袴に紋附を着て、叔母に連れられて後から出掛けて行った。 そこでは
休憩室で、珈琲とカステイラを頂戴する。立派な椅子にも腰かけられる。バザアも覗く。....
「暗号数字」より 著者:海野十三
なんにもならない。 「早く富山に行ってみなければ駄目だ」 と帆村はアシベ劇場の
休憩室で、大きな欠伸を一つした。 とうやら次の富山がゴールのようである。なにご....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
行幸に相成りましたので、幹部の人たちは御迎えを致し、御巡覧の間我々|平の審査員は
休憩室の方へ追い出され、静粛にしておりました。 すると、やや暫くして、会場の方....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
て来たとすれば、もはや無意味ではあるまい。まして月並みではない。 鼾は公演場の
休憩室の隅にあるソファから聴えていた。 いつ、どこから、どう潜り込んだのか、そ....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
くてももう入ることが出来ないということであった。昼のあいだから切符を買っておく。
休憩室があってこれがとても広いものであった。それに物資がとても豊富なものであって....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
のですが、五時間ばかり経たないと発車しないという。井上先生は電報を打ちに行き私は
休憩室に荷物の番をして居りますと、そこに英語の分ったインド人が一人居りまして「あ....
「頸の上のアンナ」より 著者:神西清
行った。幕間になっても夫は彼女を一歩も自分から離さないで、彼女と手を組んで廊下や
休憩室を歩いて廻った。そして誰かと挨拶を交すや否や、もうアーニャの耳に囁くのであ....