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休日
「休日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
休日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
は二人で、楽しく暮そうと云う約束までした。明日はちょうど一月に一度あるお君さんの
休日《やすみび》だから、午後六時に小川町《おがわまち》の電車停留場で落合って、そ....
「或る女」より 著者:有島武郎
でも踏み出す事を極端に憎んだ。葉子が帰ってから一度しか会う事のできない妹たちが、
休日にかけてしきりに遊びに来たいと訴え来るのを、病気だとか、家の中が片づかないと....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
する。なんでも人は仕事が大事なのだから、若いものは仕事に見えするのはえいこった。
休日などにべたくさ造りちらかすのはおらア大きらい。はま公もおとよさん好きだっけな....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
もいうな。さあ、いこうぜ。皆も、あのとおり、街を急いでいらあ。こんなゆっくりした
休日なんて、われわれのうえにもう二度と来るかどうか、わからないのだ」 「よせやい....
「売春婦リゼット」より 著者:岡本かの子
ドモアゼル。」 彼は却って面喰った。だがその場の滞を流すように、 「今日は僕も
休日さ。」 といってちょっとポケットから椰子の実を覗かして向うへ行った。多分モ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
下宿屋の冷たい室の中、というはなはだ情けない、そしてはなはだ危険なところにある。
休日などにはなるべく家へ来て、一日なり半日なりの暖かい歓を尽させてやってくれ。 ....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
の硝子戸を押してはいろうとした。が、硝子戸は動かなかった。のみならずそこには「定
休日」と書いた漆塗りの札も下っていた。僕は愈不快になり、硝子戸の向うのテエブルの....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
は常に首席なる上、仏蘭西語だの羅甸語だの、いろいろのものを修業しいたり。それから
休日には植物園などへ、水彩画の写生に出かけしものなり。僕もその御伴を仰せつかり、....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
きても、その日の中には、東京に帰らるゝ也。 ことしの九月二十四日と二十五日と、
休日が二日つゞきければ、三児を伴ひ、桃葉をあはせて同行五人、上野より日光線に由り....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
逢えない日があった。 ワルトンは過ぎ去った四月二十二日を忘れない。その日は銀行
休日であった。ロンドンの恋人達を夢中にさせる日であった。少々野卑ではあったが、耳....
「米」より 著者:犬田卯
とおせきは、せき込んで訊ねた。 「とにかくどうなっか、先生が一度相談したいから、
休日にかえって来ないかと言って手紙くれたからよ、それで俺、まア、とにかく、帰って....
「死神」より 著者:岡崎雪声
四年後で、芝の花園橋の直ぐ近所の鈴木某氏の門弟であった頃だ。私は一日と十五日との
休日には、仮令雨がふっても雪がふっても、必ず自分の宿になってくれた、谷中清水町の....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
児女輩の遊戯同様のものにて、近ごろ当府下にて流行の景況を見るに、書生輩の下宿屋に
休日の晩には数名相会し、種々さまざまのことを問いかけて一夕の遊戯となし、市中にて....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ヤソ処刑の日は、ベルリンの市中一般に閉店し、演戯もその興行を休止す。昇天の日も
休日なれども、午後には演戯の興行ありし。 ドイツの風習にて、女子成年に達し成年....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
いかん』、私は思案する日が多くなった。 四月二十一日は大師参りに当る久しぶりの
休日だった。私は摩耶山に登り、帰り道、おりからのなぎに油を流したような神戸港をな....