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「会所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

会所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
た。そうしてはぶらりと小屋を出た。そして農場の鎮守《ちんじゅ》の社の傍の小作人集会所で女と会った。 鎮守は小高い密樹林の中にあった。ある晩仁右衛門はそこで女を....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
八月十七日私は自分の農場の小作人に集会所に集まってもらい、左の告別の言葉を述べた。これはいわば私の私事ではあるけれど....
自叙伝」より 著者:大杉栄
の技師になっていると聞いた。島田は、もう大ぶ古い頃に、どこかの田舎の連隊の将校集会所でドイツ語を教えているという話だった。登坂は一時水産で大ぶ儲けて、山陰道のど....
獄中記」より 著者:大杉栄
愛がられて、死刑の執行が延び延びになっているのもそのためだなぞという話だった。面会所のそばの、自分の番の来るのを待っている間入れて置かれる、一室二尺四方ばかりの....
続獄中記」より 著者:大杉栄
て、まず例のシャモ箱の中に入れられた。もっともこれは男三郎君の時に話したような面会所のそばのではない。そんなのがあちこちにあるんだ。こんどは、連れて来られるとす....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
倉庫になるらしい木造のガランとした部屋であった。 夕食が済むと、彼は、下士官集会所へも顔を出さず、この新しい部屋へもどってきて、電灯をつけた。 彼は、どこか....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
が、渋面をつくって、起立している。 ここは帝都に近い××防衛飛行隊本部の将校集会所だった。 「ほう、大尉どの。誰がやって来たのでありますか」 一週間ほど前に....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
たのは。―― 万世橋向うの――町の裏店に、もと洋服のさい取を萎して、あざとい碁会所をやっていた――金六、ちゃら金という、野幇間のような兀のちょいちょい顔を出す....
獄中消息」より 著者:大杉栄
来た。こんな善いところにいるのを、何故悲しいのか、オイオイとばかり泣いていた。面会所で泣くことと怒ることだけは厳禁してもらいたい。そしてニコニコと笑っていてもら....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
考で、おりおり目を怒らせて眺め、あるいは大声をあげて彼等の迷いを醒し、あるいは密会所に小石を投げ込むこともある。 ところが彼は三十になって竟に若い尼になやまさ....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
ちから、さっきのいままで』 源兵衛『そなたが来るのを留守にしたのは、拠所ない若衆会所の相談。それも御門徒の一大事に就ての談合と、道々も口を酸くして聞かしてやった....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
て、ただの軽焼屋の主人で満足していなかった。丁度兄の伊藤八兵衛が本所の油堀に油|会所を建て、水藩の名義で金穀その他の運上を扱い、業務上水府の家職を初め諸藩のお留....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
は礼拝堂を設けず。いずれの所なりとも、同派の信徒の相会する席を定め、これを同朋集会所と称す。その席には礼壇を設けず、楽器を置かず、説教座もなく、ただ数脚の椅子排....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ルニー氏を訪問して、氏とともに市庁の内部を一覧す。その中に三千人を入るるべき大集会所あり。これより帰寓して、南アフリカ行の準備にかかる。 豪州は群島を合して、....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
何も言ったことはなかったが、起床時刻には連隊に出ており、消灯ラッパを通常は将校集会所の入浴場で聞いていた私は、宿に帰れば疲れ切って軍服のまま寝込む日の方が多かっ....