会衆[語句情報] »
会衆
「会衆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
会衆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「クララの出家」より 著者:有島武郎
中でまた孤独に還った。 「ホザナ……ホザナ……」 内陣から合唱が聞こえ始めた。
会衆の動揺は一時に鎮って座席を持たない平民たちは敷石の上に跪いた。開け放した窓か....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
から、東京から来て仲間に入ってくれるのは喜ばしいと云う意を繰り返し諸君が述べる。
会衆中で唯一人チョン髷に結った腫れぼったい瞼をした大きな爺さんが「これははァ御先....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
義隊はきっと直立して両手をはかまの紐の間にはさみ、おそろしく大きな声でどなった。
会衆はわっとわらいだしたがすぐしずかになった。 「満場の諸君!」とかれはふたたび....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
したのは、一段にも二段にも飛躍を見逃した認識なのである。これには流石の社会学会の
会衆も異議を※まずにはいられなかった*。 * Verhandlungen des....
「赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
を打ち振りつつ、例の○○歌か何か歌いながら、階段を降りて、玄関の方に出て行った。
会衆の一部はそれに続き、一部はあとに残っていた。玄関口の方がだいぶん騒がしいので....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
教会堂にいる。退屈してくる。たいへん気づまりである。身動きすることも許されない。
会衆は彼に分らない言葉をいっしょに言い、それからまたいっしょに黙ってしまう。皆お....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
が、使用し得らるるすべてであった。
「なに、」と司教は言った、「司祭さん、やはり
会衆に讃歌《テデオム》のことを伝えておきましょう。どうにかなるでしょう。」
人....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
長は、突然私に起立を命じた。兵士らは武器をとった。電気じかけででもあるように、全
会衆は同時に立ちあがった。法官席の下のテーブルについてるやくざな無能な顔つきの男....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
を見たのです。歩いて教会の門を通ると、自分はもう教会のうちにいっぱいになっている
会衆の中にはいっていました。礼拝者の人たちは見えなかったのですが、そこに集まって....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
った。私は汽車から降りたままで教会に行き、先生の説教の後を受けて、孤児院の窮状を
会衆に訴えた。どんなふうに話したかおぼえていないが、反響は意外に大きかった。大口....
「決闘」より 著者:神西清
胸に下げて、しずしずと説教壇にあらわれる。それから三枝燭台と二枝燭台を手にとって
会衆を祝福して、声高に誦する――『主よ願わくは御眸を天より垂れ給え、爾が右手もて....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、彼は牧師から完全に勝利をうばいとったような気がしたのだ。たしかに彼の声はほかの
会衆一同の声よりはるかに高らかに鳴りひびいた。そして、今でもその教会のなかでは妙....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
に立った。マグネシュウムがまた二三度燃やされた。それから電灯がついて三十人に近い
会衆は白布のテーブルを間にして、両側の椅子に席を取った。 主催笹川の左側には、....
「審判」より 著者:カフカフランツ
と考えたりしていた。あるいは見そこないかもしれないが、この事務局長はあの最前列の
会衆、あのまばらな髯をした老人たちのあいだにりっぱに仲間入りしていたにちがいない....
「アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
着物をびしょぬれにしながら海中を逃げまわり、最後に岸に這い上って、他の風の神達や
会衆の前にひれ伏して、「もう決して乱暴はいたしませんから許して下さい」と陳謝いた....