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「伝令〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伝令の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奈々子」より 著者:伊藤左千夫
母がいうらしかった。奈々ちゃんお先においでよ奈々ちゃんと雪子が叫ぶ。幼きふたりの伝令使は見る間に飛び込んできた。ふたりは同体に父の背に取りつく。 「おんちゃんご....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
清二の居る電動機室が急に、忙しくなった。 「界磁抵抗開放用意!」 伝声管から、伝令の太い声が、聞こえた。 清二は、開閉器の一つをグッと押し、抵抗器の丸いハン....
」より 著者:海野十三
きながら、右手で心臓を圧えた。そればかりではない。司令部広間にいた幕僚も通信手も伝令も、皆が胸を圧えた。そして次の瞬間には立てて並べてあった本がバタリバタリと倒....
蠅男」より 著者:海野十三
る。もっと待たんと、ハッキリしたところが分れしまへんな」 そこへ一人の警官が、伝令と見えて、向うからかけて来た。 「いま向いの動物園の中で妙な洋服男がウロウロ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
し、もう一人は記録をとっていた。 「たいへんですね。なにかあれば、ぼくと三根夫が伝令になって、隊長でも誰でも起こしてきますからね」 と、帆村は当直の人びとにい....
恐竜島」より 著者:海野十三
てやりたいと思ったが、まず体の疲れをとることが第一だった。 「おい、ポチ、お前は伝令《でんれい》が出来るね」 玉太郎がポチに言った。ポチの首輪に手紙をつけて、....
火星探険」より 著者:海野十三
艇長デニー博士は、一段と高い指揮台の上に立ちあがり、声をからして次から次へと伝令を出した。博士の顔は、血がたれそうにまっ赤で、灰色の頭髪は風に吹かれる枯れす....
火星兵団」より 著者:海野十三
クイクイ岬へおいで下さい」 火星兵団長の丸木のところへ、三人の部下が伝令にやって来て、クイクイ岬でわが軍は苦戦をしているというのだった。 丸木は、....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
いるだろうなと言え。もう一つ、ガソリンの量を至急しらべて報告してくれ」 「はい」伝令員の、ひっかえしてゆく足音がきこえた。 「艇長、ケレンコはどうしました」 「....
太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
した。 「艦長どの、旗艦から報告です。『正面水平線上ニ×国二等駆逐艦二隻現ル』」伝令です。 「よし、御苦労」 行く手にあたって、高くあがった微かな煤煙は、だん....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
の空に、怪鳥の不気味な声でギャアギャアと聞えた。 そこへバタバタと靴音がして、伝令兵が飛んできた。 「隊長どの、警報電話であります」 「警報かッ」中尉は鸚鵡が....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
が艦上にひびきわたった。 桁には、するすると信号旗があがった。 「出港用意!」伝令は号笛をふきながら、各甲板や艦内へふれている。 艦首へ急ぐもの、艦尾へ走る....
空襲警報」より 著者:海野十三
きくうなずいて、マイクロホンに向かって唾をのんだ。さすがに顔の色がちがっている。伝令があわただしく駈けてゆく。参謀が地図の上に赤鉛筆で数字を書き込む。副官が奥の....
琵琶伝」より 著者:泉鏡花
しかく口笛を鳴すとともに、琵琶が玲瓏たる声をもて、「ツウチャン、ツウチャン。」と伝令すべく、よく馴らされてありしかば、この時のごとく声を揚げて二たび三たび呼ぶと....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
したが、それでもどうしてこんなによく知っているのだろう、と不思議に思っていると、伝令が来て、中尉に耳打ちしました。 中尉は直ぐ席を起って、一雄について来るよう....