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伝写
「伝写〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伝写の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
つすのを商売にしてる奴がいるんだ。そいつからきいた話だがね。そいつがね、浴衣の宣
伝写真をうつすことになったんだ。いや、浴衣とはあんまり冬むきじゃないがね。しかし....
「わが町」より 著者:織田作之助
子はんによろしゅう」 柳吉と別れて、電気写真館の前まで来ると、〆団治は自分の宣
伝写真でも出てないやろかと、ふと陳列窓を覗いてみて、急に大声だした。 「君ちゃん....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
、談判の折、幕府の役人の画心のある者が、二人の顔を窃かに写生した。その画がひろく
伝写されたのも見た。ペルリは章魚《たこ》のようで、口もとがペルリとしていると思っ....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
ず。而して先生は二人の外何人にも示さざれば決して他に漏るるはずなきに、往々これを
伝写して本論は栗本氏等の間に伝えられたるものなりなどの説あるを見れば、或は翁の死....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
》期にかけて関西のレコード界へ登場活躍していたのである。この掛け合い吹き込みの宣
伝写真で私のパートナーは支那服姿で三味線を弄《ろう》してと書いたが、じつは彼女、....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
戸時代、寛政、明和の頃に、見もし聞きもした不思議な話を筆写したものでありますが、
伝写がかさなっているらしく、草行まじりで、丁寧だけれども筆耕が辿々しい。第一、目....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
本一部を携えた使者が京都から帰着しているのである。京都の歌人間または高貴の所々に
伝写の本がひろまらぬわけはない。こうした次第で、改正の続行中に、しばしば
伝写本が....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
附近の八葉山蓮華寺のうちに、 蓮華寺過去帳 なるものが伝えられた。 それの
伝写に依ると。 元弘三年五月・執筆・糟谷十郎 と、供養者の氏名まで明記されて....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
うな戦も珍しくない世に、それの正本などがただしく伝えられるはずもない。おそらくは
伝写に
伝写をかさねて世を経たものだろうから、どこまでがほんとか、記載のことも巷説....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
渓はまた、画をよくした。 武蔵の自画像といわれる画は、一渓が画いたとか、一渓が
伝写したものとかいわれている。 そういう関係から、野田家には武蔵の遺墨や遺品が....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
れたと宮司がいう。宝物類なども展示されたが、ここも古く火災にあっているので多くは
伝写である。中に、政子が髪の毛で綴ったという梵字曼陀羅などあったが、これも足利期....