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「伝承〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伝承の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海底都市」より 著者:海野十三
しい陥没地震《かんぼつじしん》などのために、地上の生物はいくたびか死に絶え、口碑伝承《こうひでんしょう》もとぎれ、記録も流失紛失《りゅうしつふんしつ》して、ほと....
水の女」より 著者:折口信夫
口頭伝承の古代詞章の上の、語句や、表現の癖が、特殊な――ある詞章限りの――ものほど、....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
えだしていた。その南島定住者の後なる沖縄諸島の人々の間の、現在亡びかけている民間伝承によって、わが万葉人あるいはそれ以前の生活を窺うことのできるのは、実際もっけ....
嫉みの話」より 著者:折口信夫
、みめの出ることが盛んになったが、ときどき火の系統からもはいった。 日本の民間伝承には、宮廷から出たものと、下からのぼったものとがあるが、見やすく誤りのないの....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
ということになって、烏賊ヒコ、その時以来、鎌田家は、烏賊ノブ、烏賊タツ、烏賊虎と伝承し、虎さんの長男、鎌田吉五郎はやがて烏賊キチとよばれるようになるはずである。....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
い、こう考えて、そのカミシモを疑うことを知らなかった。 このカミシモが今日まで伝承完成するに千年ほども時間がかゝっているのだから、これはもうカラダの一部分だと....
戦争論」より 著者:坂口安吾
のである。 家も、又、垣の一つだ。何千年の人間の歴史が、この家の制度を今日まで伝承してきたからと云って、それだから、家の制度が合理であるとは云えない。 両親....
“歌笑”文化」より 著者:坂口安吾
線で大衆にアッピールしていたものであったに相違ない。 それが次第に単に型として伝承するうちに、時代的な関心や感覚を全部的に失って、その失ったことによって、時代....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
散ったりしている記録などがある。察するに、そういう一族がこの山間に散じ隠れて剣を伝承するに至ったのかも知れないと考えてみることもできる。ダムの底に沈もうとしてい....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の背にかき乗せられ、そして本藩の城下の町々を引まわされた。土地の人はそういう風に伝承している。鶴見はこの伝説を聞いたとき、テニスンに似寄りの詩があったことを想起....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
記事の如きも、伝説であって、歴史ではない。 神話とか、記紀以前の人皇史は、民間伝承というものでもない。日本にはそれまでに何回もの侵略や征服が行われたに相違ない....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
は享楽者の手からではなかった。呪言・片哥・叙事詩の三系統の神言が、専門家の口頭に伝承せられていたのが、国家以前からの状態である。其が各、寿詞・歌垣の唱和・新叙事....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
て、しかも実に奇なるにあらず。なんとなれば、かかる治法は、その辺りにおいて一般に伝承するところなればなり。指痛(腫物にて)をうれえしきこれが薬法をたずねしに、某....
役者の顔」より 著者:木村荘八
目に余るものがあります。 今更のように見巧者が老残の人に走って、宗十郎カブキを伝承するのも、故あることとなります。 俳優の「顔」には「地顔」と云われたものが....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の上では一旦できてしまった和歌という名称が継承されたけれども、宮廷の実情は、歌の伝承を意味するのではなくなってしまって、漢詩に対立して制作される日本語の創作詩だ....