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「伝書鳩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伝書鳩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
暗黒公使」より 著者:夢野久作
襲来を察し、星を仰いだ獺が上流から来る大洪水を恐れて丘に登る。そのほか、犬、猫、伝書鳩が故郷に帰る能力なぞ、五官の活用ばかりでは絶対に説明出来ない事である。しか....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
をひねるばかりであった。 そのうちに、只一本、貴重な報告が入ってきた。それは、伝書鳩が持ってきたものだった。その報告文には、次のような文句があった。 “――本....
怪塔王」より 著者:海野十三
した。 自動車が博士の邸に近づいたとき、塩田大尉は一彦に向かい、 「一彦君は、伝書鳩を知っているかね」 「伝書鳩ですか。知っているどころか僕は鳩の訓練も上手な....
電気鳩」より 著者:海野十三
あやしい鳩 高一とミドリのきょうだいは、伝書鳩をかっていました。 もともとこれは、お父さまがかっていらっしゃる鳩なので....
」より 著者:池谷信三郎
1 人と別れた瞳のように、水を含んだ灰色の空を、大きく環を描きながら、伝書鳩の群が新聞社の上空を散歩していた。煙が低く空を這って、生活の流れの上に溶け....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「尾張の名古屋の紅売《べにう》りだとおっしゃいました」 「来た、来た! 先生、伝書鳩の効能がかくも的確とは予想外でした……お雪さん、どうも有難う、いま行きます....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
い》が紛れ込んだかと見ると、そうではなく、一目見て三人が、 「鳩だ、北原君愛育の伝書鳩だ」 と気がつきました。 「だが、少しおかしい」 特に念入りに、その見知....
生産を目標とする科学」より 著者:戸坂潤
云える、人類を解放するのも又人類を無能にするのも(実際人間は羅針盤やバスのために伝書鳩や犬よりも無能である)、技術の目的と云えよう。しかしそういう目的論ではなく....
見えざる人」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
ぜ彼女の近くに誰かが居なければなりませんか?」アンガスが訊ねた。 「なぜなれば、伝書鳩を除いて、何人かがその手紙を持参せねばならぬはずじゃ」 「というその意味は....
回想録」より 著者:高村光太郎
るようになった。黄瀛の首もその前後の作品である。黄瀛は日本で中野の通信隊に入って伝書鳩を習い、私のところにも来ていたが、支那に帰って伝書鳩の隊長になり、中佐か何....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
。おまけにあの鳩は、村で急な病人ができたときに、コルテの町まで飛ばしてやる大切な伝書鳩だったんです。これは丸焼きにして喰ってしまうワ、年寄りの腎臓の薬にしていた....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、誰に聞いた」 「天満のお屋敷で伺いましたので。はい、常木様がおっしゃいました。伝書鳩を古く使ったのはたしか唐の張九|齢が元祖じゃ、一八郎が初めではないと」 「....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の効能や、そうかと思うと、近頃、大阪に見えない鴻山はどうしたろうとか、俵一八郎の伝書鳩はどうだとか、木曾のお六|櫛に朱漆をかけてミネに銀の金具をかぶせ、こいつを....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
帰ってみると、大きな包みが届いている。それが君、例の鳥籠なんよ。中にはお定まりの伝書鳩が一羽入っていて、その脚に手紙と小さな袋が結えてあり、 汝が昨日求めたダイ....
魯迅さん」より 著者:内山完造
十万円、一年の機密費は五百万円。必要に応じていくらでも出る。それで彼はたくさんの伝書鳩を飼っている。その中で一番大きな伝書鳩は魯迅だ、魯迅は毎月十万円ずつ餌をも....