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伝染病
「伝染病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伝染病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
しょう。たとえば、閣下の使用せられる刑事の中にさえ、閣下の夢にも御存知にならない
伝染病を持っているものが、大勢居ります。殊にそれが、接吻《せっぷん》によって、迅....
「或る女」より 著者:有島武郎
わずにおいおいと泣きくずおれた。
貞世の病状は悪くなるばかりだった。
ある時
伝染病室の医長が来て、葉子が今のままでいてはとても健康が続かないから、思いきって....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わゆる午年《うまどし》の大コロリである。凄まじい勢いを以って蔓延《まんえん》する
伝染病に対して、防疫の術《すべ》を知らない其の時代の人々は、ひたすら神仏の救いを....
「映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
ではないだろうか。 もし映画「小島の春」が、癩に対する一部の認識を是正し、その
伝染病たることを闡明する意図のもとに作られたのなら、あのような(シナリオによって....
「人間灰」より 著者:海野十三
駈けつけた。これを一応調べて、とりあえず臨時の調べ室を、丁度空いていた村立病院の
伝染病棟へ設け(これはちょっと変な扱い方だった)怪漢をその方へ移す。そのうちに夜....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
部の顔色は、急に生々と元気を恢復してきたように見えた。 「さあ、赤星龍子さんを、
伝染病研究所の手術室へ送るんだ。ここから一番近くていい。それから私も、そっちの方....
「蠅」より 著者:海野十三
下への大騒動だった。 「きょうはこれで……六十三人目かナ」 死屍室から出て来た
伝染病科長は、廊下に据付けの桃色の昇汞水の入った手洗の中に両手を漬けながら独り言....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
チノ墓地を検分したまえ。その上でキャバレーの出入口を番をしていた警官たちを早速、
伝染病研究所へ入院させるんだ。いいかネ」 ガチャリと、電話は切れてしまった。こ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
はこれだけの人数を一人一人独房に置くだけの余裕も設備もなかった。僕等は一種の悪性
伝染病患者のようなもので、他の囚人と一緒に同居させることもできず、また仲間同士を....
「超人間X号」より 著者:海野十三
一つでは、ものすごい物ばっかりがいま作られている。 ぜったいに防ぎようのない、
伝染病《でんせんびょう》のばいきんだとか、なんの臭いもしない猛烈な毒ガスだとか、....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
、何かかわった出来事が起ったんだな」 それは一体どんな出来事であろうか。誰かが
伝染病にでもかかったのであろうか。それとも火事でもだしたのであろうか。いや、火事....
「空襲警報」より 著者:海野十三
。その銃声の下に、ウームと苦悶する人の声。――旗男はハッとその場に立ちすくんだ。
伝染病菌の容器 まだ暮れたばかりの夏の宵のことだった。不意に起った銃声に、近所....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ここまではどうにかうまくいきました。こんどは町人のひとりが、三年まえ流行した
伝染病の話をしだしました。ただそれは一四八四年の話でした。参事官はそれを一八三〇....
「瘤」より 著者:犬田卯
日にあげずにその辺をうろつき廻り(たとえばどこの田圃の石橋はどうなっているとか、
伝染病の予防施設がどうとか、そんなちょっとした通りがかりにも調べられるようなこと....
「迷信解」より 著者:井上円了
水を変じてただちに神となし薬となすことのできぬは、分かりきったことである。これを
伝染病にあれ痼疾にあれ、何病にも用いて効能あるように思うは愚の至りではないか。御....