伝馬町[語句情報] » 伝馬町

「伝馬町〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伝馬町の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
× × 平吉の口から出た話によると、彼は十一の年に南伝馬町《みなみでんまちょう》の紙屋へ奉公に行った。するとそこの旦那《だんな》は大....
少年」より 著者:芥川竜之介
人、得意そうにパンス・ネエに跨《またが》っている。…… 自働車の止まったのは大伝馬町《おおでんまちょう》である。同時に乗客は三四人、一度に自働車を降りはじめた....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
った。「まあ、なんでもいいから其処までおとなしく来てくれ」 「馬鹿をいえ。今度|伝馬町《てんまちょう》へ行けば仕舞い湯だ。てめえ達のような下っ引にあげられて堪ま....
深夜の市長」より 著者:海野十三
味を覚えた。 それから老人は、またトラックを呼びとめて、今度は大川を渡って、小伝馬町の支店へ馳らせた。そしてまた僕に、同じような使いをさせた。須田町支店、上野....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。 こういう人達の中から、新日本が生まれ出るかと思えば、感慨無量である。 ◯小伝馬町から人形町、蛎殻町へかけて焼け残ったのは、奇蹟のように見えた。 ◯カヤバ橋....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
う。わたしが、父と一緒に四谷へ納涼ながら散歩にゆくと、秋の初めの涼しい夜で、四谷伝馬町の通りには幾軒の露店が出ていた。そのあいだに筵を敷いて大道に坐っている一人....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
て形物の凧を作って、西洋に輸出したのです。この店は馬喰町四丁目でしたが、後には小伝馬町へ引移して、飾提灯即ち盆提灯や鬼灯提燈を造った。秩父屋と共に、凧の大問屋は....
」より 著者:岡本綺堂
で、話は二日の朝の五つ半に近いころだというから、まず午前九時ごろだろう。日本橋大伝馬町二丁目の川口屋という酒屋の店さきへ初荷が来た。一丁目から二丁目へかけては木....
蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
で、その頃四十一の前厄だと聞いていました。名は源造といいまして、やはり四谷通りの伝馬町に会津屋という刀屋の店を出していましたので、わたくしの家とは近所でもあり、....
真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
をあたえることが出来ないのを残念に思った。 もう一つ、秋山を沈黙せしめたのは、伝馬町の牢屋につながれている下手人の甚吉が頓死したことである。それはあたかも、かの伊八が殺されたと同時刻であった。....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
を探して身代の破綻を縫おうとした。数の多い候補者の中でお常の眼識に叶った婿は、大伝馬町の地主弥太郎が手代又四郎という男で、彼は五百両という金の力で江戸中の評判娘....
白い蝶」より 著者:岡田三郎助
一方の川の端は材木の置場である、何でも人の噂によると、その当時|取払いになった、伝馬町の牢屋敷の木口を此処へ持って来たとの事で、中には血痕のある木片なども見た人....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
天保五、午年の四月十二日に播州無宿の吉五郎が江戸の町方の手に捕われて、伝馬町の牢屋へ送られた。かれは通称を定蔵といって、先年大阪で入墨の上に重敲きの仕....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
う。わたしが父と一所に四谷へ納涼ながら散歩にゆくと、秋の初めの涼しい夜で、四谷|伝馬町の通りには幾軒の露店が出ていた。その間に莚を敷いて大道に坐っている一人の男....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
を買ってやった事がある。『牡丹燈籠』は『書生気質』の終結した時より較やおくれて南伝馬町の稗史出版社(今の吉川弘文館の横町)から若林※蔵氏の速記したのを出版したの....