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伯仲
「伯仲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伯仲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
同じ羽目《はめ》になって居りました。数馬と多門とは同門のうちでも、ちょうど腕前の
伯仲《はくちゅう》した相弟子《あいでし》だったのでございまする。」
治修《はる....
「少年」より 著者:芥川竜之介
かも知れない。ちょうど昔ガリラヤの湖《みずうみ》にあらしを迎えたクリストの船にも
伯仲《はくちゅう》するかと思うくらいである。宣教師は後《うし》ろへまわした手に真....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
も見落してしまった。 撃剣は佐藤の次が僕だった。器械体操は佐藤と河野と僕とが相
伯仲していた。が、駈足は僕が一人図抜けて早かった。僕等の班長をしていた河合という....
「巌流島」より 著者:直木三十五
た。この差一寸七分、これが勝負を決する基になる。小次郎の技倆と腕と殆《ほとん》ど
伯仲とすれば、残る所はこの得物の長短のみであると武蔵は思った。 削り上げた木刀....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ー氏ジョン・ハーディ氏、モラン大佐で、賭け事は一貫してホイストで、勝負は実によく
伯仲したと云うことも明瞭になっている。それでも結局はアデイアは五|磅くらいは敗け....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
として尚逞しく、上下の歯など大方揃っていた。加之此時は彼の資産なども、末次平蔵と
伯仲の間にあって、居然たる九州の富豪であった。従って官民上下からも多大の尊敬を払....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
、小野派一刀流の浅利又七郎や、北辰一刀流の千葉周作等、前後して輩出した名人達と、
伯仲の間にあったという、そういう達人の秋山要介正勝! 武士は実にその人なのであっ....
「暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
L、――と云うのは、その頻出数の順序であるが、しかし、T、A、O、Iなどは、実に
伯仲しているからね。これ等の結合を考えて、意味を見出そうと云うことは、それは全く....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
「花の頃を越えてかしこし馬に嫁」と致し候が御賛成下さい。これは几董調です。前のと
伯仲の間だと仰せられては落胆します。「御前が馬鹿ならわたしも馬鹿だ、馬鹿と馬鹿な....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
に比較すると、飯豊山の雄渾豪壮に対しては少しく遜色があるが、有名な苗場山とは正に
伯仲の間にあるものであろう、そうして苗場山を人工入神の作と見たならば、平ヶ岳は神....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
山の西南端に孤立して、円錐形を成し、峰容大雪山の中に異彩を放つ。眺望も北鎮岳と相
伯仲す。ここにては大雪山の頂の大なることを見る能わざるが、南より西へかけての一帯....
「西航日録」より 著者:井上円了
な内外ともに金色を輝かし、その結構の広大なる、装飾の美麗なる、イタリア・ローマと
伯仲する勢いあり。その最も大なるものをアイザック大本山とす。基礎の大なる、長さ三....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
生物学教授スペンサー氏に面会し、校内を一覧す。シドニー大学より歴年浅きも、互いに
伯仲の間におる。聞くところによるに、一千十三名の学生中、百六十一人は女学生なりと....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
略を清算し得た事が決戦戦争への変転を来たしたのであった。 持久戦争は勢力ほぼ相
伯仲する時に行なわれるのである。第二次欧州大戦でドイツのいわゆる電撃作戦が、ポー....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
き出したまま屹として動かない。 暫くして左から大きな沢が落ち合っている。水量も
伯仲の間にある。之れが西沢に相違あるまいと断定して、不安と期待とに騒ぐ胸を押し鎮....