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伯母さん
「伯母さん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伯母さんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
伯母に声をかけた。(僕は勿論この時の姉も洋服を着ていたように想像している。)
「
伯母さん、これは何と云う樹?」
「どの樹?」
「この莟《つぼみ》のある樹。」
....
「富士」より 著者:岡本かの子
た親はあまり多くを語らなかった。語るのを好まないようだった。強いて訊くと「あんな
伯母さんのことを気にかけるものではありません」「仔細あって私たちは交際《つきあ》....
「赤外線男」より 著者:海野十三
ないんですけど、伯父が呼ばれたんで、あたしも附いてこいというので行ってたんです。
伯母さんが一週間ほど前に行方不明になったんで、そのことで行ったんですよ。随分この....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
った。そしてその家にはやはり軍人の秋山というのが住んでいた。母はその「秋山さんの
伯母さんにみんなが銀杏の木の下にいることを知らしてお置き」と注意してあった。 ....
「食魔」より 著者:岡本かの子
ない。いくら探しても遺身の品におまえにやるものが見付からないので困った。そうそう
伯母さんが東京に一人いる。これは無くならないでまだある。遠方にうすくぼんやり見え....
「臨終まで」より 著者:梶井久
ればよいではないか、と言っても彼は「いいえ、僕は淋しいのです。それでは氷山さんの
伯母さんでも」と言ってききません。「
伯母さんだって世帯人だもの、今頃は御飯時で忙....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
あるから、ここには説明しないが、春木少年は、家の事情によって、とつぜんこの港町の
伯母さんの家へあずけられたのであった。そして清は、近くの雪見中学校へ転校入学した....
「女客」より 著者:泉鏡花
んなに辛かったろう、謹さん、貴下。」と優しい顔。 「何、私より阿母ですよ。」 「
伯母さんにも聞きました。
伯母さんはまた自分の身がかせになって、貴下が肩が抜けない....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
他人で、姉弟というがあるものか)ッて、真底から了簡しないの。傍に居た伯父さんも、
伯母さんも、やっぱりおんなじようなことを言って、(ふむ、そんなことで世の中が通る....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
お帰んなさいな。母様がお案じだろうから。」 母はあらず。 「母様じゃあないの。
伯母さんなの。」 「おや、母様ないの。」 「亡くなったの、またいらっしゃるんだッ....
「あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
次の日でしたが、偶然品川駅の近所で、そのチーちゃんのお母さん、つまり死んだ細君の
伯母さんに当る人に出会ったので、「あの友人の細君があなたの娘さんのチーちゃんに合....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
った坊主頭で、鼠木綿を尻高々と端折って、跣足で鍬をついた。……(これがうつくしい
伯母さんのために出家した甥だと、墨染の袖に、その杜若の花ともあるべき処を)茗荷を....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
くなると、さらにまた空中征服の野心が勃然として湧いてきた。で、彼女は博労町の弘子
伯母さんや、常子さんなどと、煤煙禁止の路傍演説にでも出かけようかと思い立った。 ....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
度嫁いだが、不縁になって戻って来てから、小田切さんの留守宅を預って、番町の屋敷に
伯母さんと二人で暮らしているのだった。 宮本夫人と聞くと、久子さんは急に眉を曇....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
ことはないんだから――行っても驚くだろうけれども。」 僕「それは驚くだけですよ。
伯母さんには見当もつかないかも知れない。」 父「何しろ変りも変ったからね。そら、....