伯爵[語句情報] »
伯爵
「伯爵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伯爵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ね。
主筆 じゃ華族《かぞく》の息子《むすこ》におしなさい。もっとも華族ならば
伯爵か子爵ですね。どう云うものか公爵や侯爵は余り小説には出て来ないようです。
....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
しこの事実を疑うならば、バルザックの手紙を読んで見るが好い。バルザックはハンスカ
伯爵夫人に「この手紙も原稿料に換算すれば、何フランを越えている」と書いている。
....
「外科室」より 著者:泉鏡花
京府下の一《ある》病院において、渠《かれ》が刀《とう》を下すべき、貴船《きふね》
伯爵夫人の手術をば予をして見せしむることを余儀なくしたり。 その日午前九時過ぐ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
島に闇《やみ》がおとずれる。 その夜、玉太郎はどんな夢をむすぶことであろうか。
伯爵《はくしゃく》の昔話《むかばなし》 ふかい闇の海上にシー・タイガ号はエンジ....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
、私が怖じけないようにと、わざと物をかるくいっているように思われる。 妙な
伯爵と男爵 私たちの乗った船は、ゼルシー島についた。 実をいえば、私は鬼ヶ島....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
いかにも、お百合さんは村の生命じゃ。それなればこそ、華冑の公子、三男ではあるが、
伯爵の萩原が、ただ、一人の美しさのために、一代鐘を守るではないか――既に、この人....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
金剛石を鏤め、目には血膸玉、嘴と爪に緑宝玉の象嵌した、白く輝く鸚鵡の釵――何某の
伯爵が心を籠めた贈ものとて、人は知って、(
伯爵)と称うるその釵を抜いて、脚を返し....
「赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
の赤いくつがありました。なんという美しいくつでしたろう。くつ屋さんは、これはある
伯爵のお子さんのためにこしらえたのですが、足に合わなかったのですといいました。 ....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
、今から実に二十年もの昔のことで、それはその当時宮中に奉仕しておられました三室戸
伯爵を経てでございました。私はそれ以来、一日も早くこの御下命の作を完成しなくては....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
まま献上いたすわけでございます。 最初の御前揮毫の節に、当時の皇后宮太夫三室戸
伯爵を通じて、改めて二幅双か、三幅双の揮毫を、上納申し上げるようにという御用命を....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
た処を背後から、汚え、なんていう奴がありますかい、しかも華族だってな、山河内……
伯爵だ。 もっともその奥様は赤十字だの、教育会、慈善事業、音楽会などいうものに....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
服装といい、何となく人形町時分から見ると落着きが出て気高い。私最初はその関戸
伯爵の姫様と間違えて、突然低頭に及んだくらいで、天下この人に限ってはとは思うが、....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ろう。 椿岳は晩年には『徒然草』を好んで、しばしば『徒然草』を画題とした。堀田
伯爵のために描いた『徒然草』の貼交ぜ屏風一双は椿岳晩年の作として傑作の中に数うべ....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
ゾロリとした常綺羅で、困ってるような気振は少しもなかった。が、家を尋ねると、藤堂
伯爵の小さな長屋に親の厄介となってる部屋住で、自分の書斎らしい室さえもなかった。....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
れに客待ちしていた俥を呼留め、飛乗りざまに幌を深く卸させて神田へと急がし、只ある
伯爵家の裏門の前で俥を停めさせて、若干の代を取らすや否や周章てて潜門の奥深く消え....