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伯父さん
「伯父さん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伯父さんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
、妹一人持っていた。身に一文もなくして孤児です。その人がドウして生涯を立てたか。
伯父さんの家にあってその手伝いをしている間に本が読みたくなった。そうしたときに本....
「姪子」より 著者:伊藤左千夫
うと、おれもおのずと気も引立って、ちっと手伝おうかと声をかけた。 あらア荒場の
伯父さんだよって、母子が一所にそういって、小牛洗いはそこそこにさすが親身の挨拶は....
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
を嵌《は》めたる左の手にぶら提灯《ぢょうちん》を携えたり。片手は老人を導きつつ。
伯父さんと謂われたる老人は、ぐらつく足を蹈《ふ》み占めながら、 「なに、だいじょ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
(昔取った杵づかですわ、と軽い口をその時交えて、)であるし、病院の院長は、義理の
伯父さんだし、注意を等閑にしようわけはないので、はじめにも二月三月、しかるべき東....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
っしゃるのネ。一郎さんが青竜王だってことは、ゴルフ場の浴室から素ッ裸のあたくしを
伯父さんの病院に運んで下さった、そのときから知ってましたわ」 「へえ、そうかネ」....
「海底大陸」より 著者:海野十三
っていく者もある。大西洋上には時ならぬ魚とり大会がはじまった。 「じゃ、スミスの
伯父さん。ぼくもボートで行って、ものすごく大きいのをつってきますよ」 と三千夫....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
、手にさげた。 「ミネ君。でかけるが、きみの準備はいいかい」 「待ってください、
伯父さん。ぼくはこれから荷造りをするのです」 「おやおや、そうかい。……でもまだ....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
と倒になる。) 撫子 (手を支えたるまま、つつと退る。) 村越 父、母の御懇意。
伯父さん同然な方だ。――高原さん……それは余所の娘です。 七左 (高らかに笑う)....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
たけれど、(他人で、姉弟というがあるものか)ッて、真底から了簡しないの。傍に居た
伯父さんも、伯母さんも、やっぱりおんなじようなことを言って、(ふむ、そんなことで....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
は怒りて血相かえ、 「ええ、どういっても肯かないのか。私一人だから可いと思って、
伯父さんがおいでの時なら、そんなこと、いわれやしまいが。え、お前、いつも口癖のよ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
の真中まで漕いで行けるか、どうじゃろうな。」 寄居虫で釣る小鰒ほどには、こんな
伯父さんに馴染のない、人馴れぬ里の児は、目を光らすのみ、返事はしないが、年紀上な....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
して、一向勝ち映えのある心もちになれない。ましてこっちが負けた時は、ものゝ分った
伯父さんに重々御尤な意見をされたような、甚憫然な心もちになる。いずれにしてもその....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
のは、昨日のお久という人で、その両傍から躍り出した二人の少年が、「久の息子です、
伯父さん。」「
伯父さん僕です。」「橘さん、久の娘の婿ですよ。」と続いて云ったのは....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
落者の悪戯であろう、椿岳の潤筆料五厘以上と吹聴した。すると何処からか聞きつけて「
伯父さん、絵を描いておくれ」と五厘を持って来る児供があった。コイツ面白いと、恭や....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
腕を揮った大浦兼武(当時軍曹)の配下となって戦った人だが、西郷贔負の二葉亭はこの
伯父さんが官軍だというのが気に喰わないで、度々
伯父さんを捉まえては大議論をしたそ....