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伸張
「伸張〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伸張の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いる表面全体を暗くしてしまった。中に閉込められた火は膨張しようとして周囲の外殻を
伸張したためについに殻が破れた。そうしてこの暗黒な外皮が太陽赤道のまわりに環状を....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ごとくなるも、その主旨はすなわち大異同あり、国権拡張は自由論派にありて個人自由を
伸張する方法なれども、大同論派にありてはやはり国民の利益および名誉を計るにほかな....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
意味である。 以上の例は、いずれも法律の保護が不充分なる時代には、自己の権利を
伸張せんがために、如何なる非常手段にまで出でねばならぬかということを示しているも....
「物理学圏外の物理的現象」より 著者:寺田寅彦
れると言っている。写真乾板の感光膜をガラスからはがすために特殊の薬液に浸すと膜が
伸張して著しいしわができるのであるが、そのしわが場合によっては上記の樹枝状とかな....
「明日への新聞」より 著者:宮本百合子
時に矜持もあったことだと思う。或人は熱心に、新しい日本の黎明を真に自由な、民権の
伸張された姿に発展させようと腐心し、封建的な藩閥官僚政府に向って、常に思想の一牙....
「辞典」より 著者:戸坂潤
週刊新聞紙に過ぎなかったが、十九世紀の中葉までに資本主義の発達と政治的自由主義の
伸張とに沿って極度の発達を示すに至った。併し近代新聞紙に限らず一般に新聞現象とし....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
国民の非常時的覚悟を促すにも利便があろう。 第六「産業の総合的振興を図り国力の
伸張に勉むること。」之はごく具体的である。鉄及び燃料という戦時及び準戦時の活動及....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
、そして同時に事実に於ては不当に放置されている。こう見て来ると、民衆生活の民主的
伸張擁護のために、娯楽が今日何を意味するだろうかが、略々見当づけられるだろう。娯....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
てかえって政府を強固ならしむる。暴動は軍隊を試練し、中流民を結合し、警察の筋力を
伸張させ、社会の骨格の力を確かめる。それは一つの体操であり、ほとんど衛生的でさえ....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
きは気弱《きよわ》になる。なお身体の発育上、何歳より何歳ごろまでが智力のことさら
伸張する時代であろう。そのころは臆病風《おくびょうかぜ》の最も強く吹く期節《きせ....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
間に五代の法王に仕え、やがて一〇七三年に法王の位に即いたが、一旦法王となるや法権
伸張と教界粛清とに全力を尽し、その英雄の資を発揮して、諸事に大改革を加えた。その....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、決して休息なきにあらず。心臓は絶えず伸縮して血液を輸送すといえども、その収縮と
伸張との間に、毎回少時の休息あり。これを積算すれば、一昼夜二十四時間内に、六時間....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
資すべきはずの副将軍的スローガン尊王攘夷は、たちまち、幕政を改革して大藩の権力を
伸張せんとする雄藩ブロックの戦略語として襲用された。 斉昭の尊王攘夷唱導は、た....
「赤い花」より 著者:田中貢太郎
明治十七八年と云えば自由民権運動の盛んな時で、新思潮に刺戟せられた全国の青年は、暴戻な政府の圧迫にも屈せず、民権の
伸張に奔走していた。その時分のことであった。 東京|小石川の某町に、葛西と云っ....
「社大党はファッショ化したか?」より 著者:戸坂潤
って明晰判明なものではあるまい。だが、民族の発展という課題は、正に無産大衆の利益
伸張ということを措いて、何等の真面目な内容のないものであろう。そしてその限りに於....