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似たり寄ったり
「似たり寄ったり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
似たり寄ったりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
この方面へ手を出すぐらいな俗気《ぞくき》は十分あったんで――まあ、その点は我々と
似たり寄ったりだったんでしょう。」
俊助はいよいよ聞き苦しくなった。すると今ま....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
む。同じ記事を読んでいる。われわれが思っている以上に、猫の関心も杓子の関心もみな
似たり寄ったりである。しかしまた、われわれが思っている以上に、猫も杓子も同じ問題....
「号外」より 著者:国木田独歩
! 一人は四十幾歳、てっぺんがはげている。比ぶればいくらか服装はまさっているが、
似たり寄ったり、なぜ二人とも洋服を着ているか、むしろ安物でもよいから小ザッぱりし....
「親子」より 著者:有島武郎
ているんでしょう」 「そんなことを言ったってお前、水呑百姓といえばいつの世にでも
似たり寄ったりの生活をしているものだ。それが金持ちになったら汗水垂らして畑をする....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
まず食わず胡乱ついていたのでございますもの」 「他の奴らはどうしたんだい?」 「
似たり寄ったりの運命でしてな」 「では皆んな餓死か?」 「一人のお方は気死致しま....
「骨董」より 著者:幸田露伴
の手形じゃまでなのであろう。徹底して観ずれば骨董も黄金も宝石も兌換券も不換紙幣も
似たり寄ったりで、承知されて通用すれば樹の葉が小判でも不思議はないのだ。骨董の佳....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
が、佇んで私達の来るのを待って居りました。服装その他大体は私の案内役のお爺さんに
似たり寄ったり、ただいくらか肉附きがよく、年輩も二つ三つ若いように見えました。そ....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
作家が京都弁を使った小説を書いている。が、私にはどの作家の小説に書かれた京都弁も
似たり寄ったりで、きまり切った紋切型であるような気がしてならない。これは私自身ま....
「東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
、もしこれらの文学青年がああ云う勿体ないことをする暇があったら、東京へ出て互いに
似たり寄ったりの党派を作ることを止め、故郷に於て同志を集め小さいながらも機関雑誌....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
。――人間ってやつは、どんなことでもしますからね。しかし、どうせ人間の智慧はみな
似たり寄ったりですよ。つまり人間のすることには限度がある。気が狂っても、べつに新....
「双語」より 著者:上村松園
とはとんと判断がつきませんが、とにかく、寛永前後にはあんな風な風俗画は、たいてい
似たり寄ったりのもので、それがみな伝又兵衛になっていることは争われません。 ....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
報道を調べてみまするというと、十中八九はこれらの事実のみで、いずれを見ても、みな
似たり寄ったりのものであります。要するに、その区域が狭隘であるから同一の事実がた....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
たその途端、その夜汝の家で陳べ立って来た我の云い草に気がついて見れば清吉が言葉と
似たり寄ったり、ええ間違った一時の腹立ちに捲き込まれたか残念、源太男が廃る、意地....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
相手の夢の美しさにいつまでも中途半端な生死を繰返すことであろうと同時に自分とても
似たり寄ったりの迷悟不明の境地に彷徨わねばならない。これはどうしても決心を新にし....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
き特色を持った生え抜きの著名な老舗とか大商店とかいうものが殆どないようだ。何れも
似たり寄ったりの、区民相手の中以下の日用品店のみだといっても大したおしかりを受け....