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「似た者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

似た者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
うという色気のない話で、嫁は親の仇を討ちたい一心で、此の家《や》に嫁に来るという似た者夫婦でございます。遂に六月廿八日の晩に婚礼を致しますというお話、鳥渡《ちょ....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
て居ります、何故《なにゆえ》に拙者が毒を盛りましょう、毛頭覚えない事、拙者に能く似た者が有って必ず人間違いでござろう、毛頭覚えはございません」 豐「亭主の敵を....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
主だけに背負《しょ》われるものだとすれば、当然その反語として、いつか私は、それに似た者になってしまうかもしれません。いいえ、それは言葉だけの真似事ですわ。私の身....
さようなら」より 著者:田中英光
が矛盾、前後撞着、相反感情をバラバラに抱き得る、例の生者には不可解な分裂症患者に似た者のひとりの実感は自明の理、殊更、特筆大書する必要はなかったのである。 他....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
二町ほど距《はな》れた無総寺という寺のまえの大きい溝《どぶ》のなかに、英善によく似た者のすがたが発見された。それはあくる朝のことで、いつも早起きの無総寺の寺男が....
三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
が判らん」 「判らずに――」 「いいや、大作は、中々の腕だからのう、世の中には、似た者が、いくらもあるし――」 右源太は、膝を立てて 「贋首《にせくび》だと申....
牛人」より 著者:中島敦
翌朝、従者下僕らを集めて一々|検《しら》べて見たが、夢の中の牛男《うしおとこ》に似た者は誰もいない。その後も斉の都に出入する人々について、それとなく気を付けて見....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
を、 山「いや未だ確と認めも付かぬうち、先の様に人違いをしては成らぬ、人には随分似た者もあり、顔に疵のある者も有るから、先達ての人違いに懲りて、これからは善く/....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
「まさしく自分は夢をみたのだ。」とマリユスは考えた。「幻覚を起こしたのだ。だれか似た者がいたのだろう。フォーシュルヴァン氏はあすこにいたのではない。」 八 行....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
熊に助けられたとかいう女でござりやす」 文「はてな、この歌といい筆蹟といい好く似た者もあるものだな」 と暫く首を拈って居りましたが、 文「こりゃア正しくお....
裏切り」より 著者:坂口安吾
のがたまらなくイヤなのかも知れないわ。子供は子供同士ッて、どういう意味でしょう。似た者同士はイヤなものだわ。鼻につくんですもの。子供のくせに変にスレッカラシのと....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
いでからこのかた、わたしの身の丈もつりあいも今のままだった。いまだかつて、自分に似た者、自分とつきあいたいという者に、出会ったためしがなかった。自分はいったい何....
殺人迷路」より 著者:甲賀三郎
す。京子さんはその後星田さんの所を逃げて、牧太郎と共同生活をしていました。やはり似た者夫婦とか云って、京子さんには、星田さんのような方より、牧太郎のような男がい....
秘密の相似」より 著者:小酒井不木
と而もそれを双方が秘密にし合ったということは何という皮肉な運命で御座いましょう。似た者夫婦という言葉がありますが、こんな風に似ようとは、お互に思いもよらぬことで....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
がネパールに居った時の話やらがよく私と合いますので、いつもその話を聞きましたが、似た者夫婦とか言うて大臣の義気に富んで居るのとこの方の義気に富んで居るにはほとほ....