» 

「佇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

佇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
5 斜めに見たある玩具屋《おもちゃや》の店。少年はこの店の前に《たたず》んだまま、綱を上《のぼ》ったり下《お》りたりする玩具の猿を眺めている....
カルメン」より 著者:芥川竜之介
あま》もよいの夜《よ》、舞台監督のT君は、帝劇《ていげき》の露台《バルコニー》に《たたず》みながら、炭酸水《たんさんすい》のコップを片手に詩人のダンチェンコと....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
画《げっこうまんが》などと一しょに、石版刷の表紙を並べて居りました。そこで店先に《たたず》みながら、何気なくその風俗画報を一冊手にとって見ますと、表紙に家が倒....
」より 著者:芥川竜之介
い。 「これは?」 新婚後まだ何日も経たない房子は、西洋|箪笥《たんす》の前に《たたず》んだまま、卓子《テーブル》越しに夫へ笑顔《えがお》を送った。 「田中....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
誰やら黒い人影が、まるで中の容子《ようす》でも偸《ぬす》み聴いていたらしく、静に《たたず》んでいたのです。しかもその人影は、私の姿が見えるや否や、咄嗟《とっさ....
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
所へ沈んで行けよ。」 僕等はちょうど京橋《きょうばし》の擬宝珠《ぎぼし》の前に《たたず》んでいた。人気《ひとけ》のない夜更《よふ》けの大根河岸《だいこんがし....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
鏡《めがね》をかけた女が一人、余り新しくない肩掛をしたまま、俯向《うつむ》き勝に《たたず》んでいた。 「どなた様でございますか?」 お蓮はそう尋ねながら、相....
蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
居ります。極楽は丁度朝なのでございましょう。 やがて御釈迦様はその池のふちに御《おたたず》みになって、水の面《おもて》を蔽《おお》っている蓮の葉の間から、ふ....
おぎん」より 著者:芥川竜之介
はか》らいに任せ奉る。」 やっと縄を離れたおぎんは、茫然《ぼうぜん》としばらく《たたず》んでいた。が、孫七やおすみを見ると、急にその前へ跪《ひざまず》きなが....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
を聞くか聞かない内に、洋一はもう泣き出していた。が、兄は眼を伏せたまま、むっつり《たたず》んでいるだけだった。 「慎太郎。お前は兄さんじゃないか? 弟を相手に....
おしの」より 著者:芥川竜之介
っと堂の奥に常燈明《じょうとうみょう》の油火《あぶらび》が一つ、龕《がん》の中に《たたず》んだ聖者の像を照らしている。参詣人はもう一人もいない。 そう云う薄....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
もくねん》と唇《くちびる》を噛んだまま、ピアノばかり見つめている。妙子は戸の外に《たたず》んだなりじっと忍び泣きをこらえている。――その後《のち》二月《ふたつ....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
かに追われるように社宅の玄関へ躍《おど》り出た。それからほんの一瞬間、玄関の先に《たたず》んでいた。が、身震《みぶる》いを一つすると、ちょうど馬の嘶《いなな》....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
易に巻煙草に移らなかった。 「おうい。」 Mはいつ引っ返したのか、向うの浅瀬に《たたず》んだまま、何か僕に声をかけていた。けれども生憎《あいにく》その声も絶....
親ごころ」より 著者:秋田滋
しないのに、施しをした。 日曜だというと、二人は教会の入口へ行って、終日そこにんでいた。そして、出たり這入ったりする人を眺めては、その数知れぬ顔のうえに、遠....