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低湿
「低湿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
低湿の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「荷」より 著者:金史良
、尹さんは先ず自分の版図を検分し出すのだ。崩れかかった彼の小屋が、しょんぼり立つ
低湿地の一帯は、書房の心の中では、彼の所領と定められている。地面に境界の線を引き....
「震災日記より」より 著者:寺田寅彦
ったが頻繁に襲って来る余震で煉瓦壁の頽れかかったのがあらたに倒れたりするのを見て
低湿地の街路は危険だと思ったから谷中三崎町から団子坂へ向かった。谷中の狭い町の両....
「札幌まで」より 著者:寺田寅彦
ているかがなかなか容易に分らない問題であろう。 北上川の蛇行水路の右岸の平野に
低湿の沼沢地が一面に分布しているのは不思議である。河流が完成して後に一体の地盤が....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
時分東京専門学校といい、早稲田の土地も今とは大違いで、一面の田圃、ことに甚だしい
低湿地で地盤がゆるく、田の畝を少し力を入れて踏むと四、五間先まで揺れたもので、稲....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
は、啻に問題の範囲が広汎であるため、いっそう隠蔽されるばかりでなく、また実際にも
低湿地や都市や工場により当然に生ずるより高い死亡率によって、より小さくなっている....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
の発展こそは、わが牛込においては殆ど驚異的である。早稲田線の電車が来ない以前は、
低湿穢小なる一細民窟に過ぎなかったが、交通機関の発展は、今やその地を神楽坂に次ぐ....