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「低級〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

低級の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
。そしておまけに、早く大人《おとな》がって通《つう》がりそうなトーンが、作全体を低級な卑《いや》しいものにしていると書いてあります。」 僕は、不快になった。 ....
二つの道」より 著者:有島武郎
ある。 人を救う道ではない。 中庸の徳が説かれる所には、その背後に必ず一つの低級な目的が隠されている。それは群集の平和ということである。二つの道をいかにすべ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
民の宇宙始源に関する物語においても同様である。 オーストラリアの原始住民は甚だ低級な文化の段階に立っている。一般には彼らは世界の始まりについて何らの考えをも構....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、新しい時代が来ていたのです。それに移るのがよいと思って移ったのではない。これは低級なものだと思いながら、やむを得ず、やらざるを得なくなって、やったのです。それ....
文明国には必ず智識ある高等遊民あり」より 著者:内田魯庵
等の遊民の方が好いかと言えば云うまでもない高等遊民が好い、同じ貧乏人でも、無智で低級で下等な奴よりは、智識ある高等な貧乏人の方が好いのである。それで、何所の国に....
出奔」より 著者:伊藤野枝
ない男や八カましい周囲から逃れることが第一であった。見たばかりでも自分よりずっと低級らしい、そして何の能もないらしい間のぬけた顔をしたあの男と、どうして一時間で....
わがまま」より 著者:伊藤野枝
る者ばかりだ。第二に省りみるも厭わしい、皆して自分におしつけた、自分よりもずっと低級な夫――皆の顔をそこに目の前にまざまざと並べるともう登志子は頭がイライラして....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
のであるから、施す術がないのである。かるが故に、われ等の所謂魔群と称するものは、低級未発達の集団に外ならない。彼等が向上進歩すべき唯一の望みは、ただ悔悟と、高級....
政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
眼を通すことなく、要するに私にとつて、我国の政治というものは世の中で最も愚劣で、低級で、虚偽と悪徳に満ちたものとして、いかなる意味でも興味の対象となり得なかつた....
雷同性に富む現代女流画家」より 著者:上村松園
必然性が伴っていてこそ本当に制作というものが聞かずして会得出来るものと思います。低級な雑誌の口絵を模写したり、人の足跡を追っているようでは寧ろ初めから出直したが....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
見る立場であって、素朴的実在論はこれに属するのである。これは実在論としてもっとも低級な立場であって、これをもって満足し得らるるものでないから、いくばくもなく現象....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
、十二階が崩壊しても階下に巣喰った白首は依然隠顕出没して災後の新らしい都会の最も低級な享楽を提供している。が、地震では真先きに亡ぼされたが、維新の破壊の手は一番....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
明即ち愚痴がいよいよ多くなった。私が緑雨と次第に疎遠になったのは緑雨の話柄が段々低級になって嫌気がさしたからであるが、一つは皮肉の冴を失った愚痴を聞くのが気の毒....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
、誰だかの落語を聴きに行くと、背後で割れるような笑い声がした。ドコの百姓が下らぬ低級の落語に見っともない大声を出して笑うのかと、顧盻って見ると諸方の演説会で見覚....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
うは本と商法講習所と称し、主として商家の子弟を収容した今の乙種商業学校程度の頗る低級な学校だったから、士族|気質のマダ失せない大多数の語学校学生は突然の廃校命令....