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低迷
「低迷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
低迷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予報省告示」より 著者:海野十三
。 尚、このガス状地球が、果して新星雲にまで発展し得るや、それとも宇宙塵として
低迷するに過ぎざるや、目下のところ予報資料不足のため推定しがたい。 人暦一万八....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
に空模様はいよいよ悪くなって、どう見ても雪雲としか見えぬのが、ビルディングの上に
低迷していた。スキーの味を知らぬ僕は、雪雲を見て腹が立つばかりだった。 もうす....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
一つの命令を遂行したのだ。 村は焼き払われだした。紫色や、硫黄色の煙が村の上に
低迷した。狙撃砲からは二発目、三発目の射撃を行った。それは何を撃つのか、目標は見....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
なる犯罪放火及殺人に至っては、彼は立派に自白を遂げているけれども、尚一抹の暗雲が
低迷している所がある。もし彼の自白する所が尽く真実であるとすると、実に彼は古今稀....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
りがいい。ただ剣ヶ峰の頂のみが、槍のように際立ってとがって見える。雲は野火の煙の
低迷する如く、富士の胴中を幅びろに斜断して、残んの月の淡い空に竜巻している、うぐ....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
一屋の商売は大繁昌だ。 しかしベラントの顔にもルス嬢の顔にも、一抹の不満の色が
低迷している。 「だめじゃないか」 「どうしたんでしょうね、あの人は……」 あ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
人にはわからない。しかしまず常識的な画家の相当の作品は一号一〇円から五〇円の間を
低迷しているように私には思える。 さて、現代画家でもっとも高く、もっとも多くの....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
人にはわからない。しかしまず常識的な画家の相当の作品は一号一〇円から五〇円の間を
低迷しているように私には思える。 さて、現代画家でもっとも高く、もっとも多くの....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
あった。霊達の世迷言は全く同情に値する。 翻って日本の現状を観ると、今尚お暗雲
低迷、一方に古経典の講義でもすることが、信仰上の最大急務と思い込んで居るものがあ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
を始めるのを待った。 「夜が更けてくるにつれて、森のほうから強い風がおこり、空に
低迷していた雲をたちまち吹きはらった。その強風が大雪崩のように押しまくり、わたし....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
力革命主義を精算して統一戦線を形成したる時、右翼の側に依然として暴力主義の迷夢が
低迷しつつある。 今や国民は国民の総意か一部の暴力かの、二者択一の分岐点に立ち....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
になる。米人の偉大なる体格美を仰ぎ見て、我々の繊弱な素質を危ぶむごとくに、精神的
低迷の瀬戸際に立たざるをえないのである。 洋楽の優秀なることは、何人も異議のな....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の抱懐の一つである、」云々。 果して二葉亭のいう如くその頃の日露国民間に暗雲が
低迷していたか否かは別であるが、国家を憂うる赤誠はこの一場の卓上話の端にも十分現....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
職業なり技術なり芸術なり商業なり農業なり、ともかくおのが志すところを極めたら必ず
低迷躊躇しないことです。欲望を整頓し心を端然と正して一途に自分の方向に行かなけれ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の光も黄色く※り初めていた。風も出て来た。こうして敷香の夏の一日も、雲がまた薄く
低迷して、うそ寒く、寒く暮れてしまうのである。私たちはまた一旦上って、中食所であ....