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「住僧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

住僧の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
められていた。昼でも虫の声がみだれて聞えた。いかに貧乏寺といいながら、ともかくも住僧がある以上、よくもこんなに住み荒らしたものだと思いながら、半七は草を踏みわけ....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
が、日本では行基菩薩が始まりだとか申します。この行基菩薩という方は大和国菅原寺の住僧でありましたが、陶器の製法を発明致されたとの事であります。其の後元祖|藤四郎....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
、海には海嘯が吼えた。 「土佐国群書類従」に載せた「谷陵記」には、「崎浜談議所の住僧権大僧都阿闍利暁印が記録略に曰く、慶長九年災多し、先づ一に七月十三日大風洪水....
十二支考」より 著者:南方熊楠
多い神仏の内には豪気な奴もありて、『雍州府志《ようしゅうふし》』に京の勝仙院住僧玄秀の時、不動尊の像の左の膝《ひざ》を鼠が咬んだ、秀、戯れに明王諸魔|降伏《....
迷信解」より 著者:井上円了
認めたることがある。その一例は、「昔、京都の西に当たり、真言宗の寺あり。その寺の住僧、ある夜深更まで読書し、精神大いに疲労を覚えしかば、しばらく休憩せんとて庭前....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
寺もしくは村寺とも称すべきものあり。わが国の郷社、村社のごとし。その各寺には必ず住僧ありて、他邦人その村を通過するときは、その僧これを接待するの風習なり。すなわ....
法然行伝」より 著者:中里介山
この寺には一切経がないということを聞いて法然は自分所持の一切経一蔵を施入した処、住僧達喜びの余り老若七十余人華を散し、香をたき、幟《はた》を捧げ、蓋《きぬがさ》....
こがらし」より 著者:岩本素白
と、境内はかなり広く、梅林や茶畑や草原などもあって、二三軒の貸家もあった。然し、住僧は居ないで、切り下げの老婦人が一人、寺の片隅に居るだけで、塗り骨のまいら戸の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
げた。 「ここはまったく無人の部落、敵の一兵も見えません。そして時宗の道場にや、住僧もいぬ古びた小寺がございました。おやかたをまん中に、一同で腹を切るには究竟な....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
だけを拾えば、源平盛衰記、平家物語にも出てくる乗円房(両書には勝湛房)は、ここの住僧であったという素姓がはっきり分かる。 この恵日寺にも、南都や比叡とおなじよ....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
いふる国よといったのであります。 次に進行します。関寺小町というのは江州関寺の住僧が七夕の日に稚児たちを連れて、その山陰に庵を結んでおる小野小町のなれの果を訪....
大岡越前」より 著者:吉川英治
ろん、不伝は留守。和書の本棚や、机や経巻などが、冷々と、備えてあるほか、ふつうの住僧の部屋とかわりはない。 「はて。彼の帰るまで、ここで待つといたそうか」 わ....