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住所不定
「住所不定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
住所不定の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
ず高崎へでも往って見ようと思うに過ぎない。亀蔵と云う、無頼漢とも云えば云われる、
住所不定の男のありかを、日本国中で捜そうとするのは、米倉の中の米粒一つを捜すよう....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
した静寂に蔽われて、早起きの、豆腐屋の腰高障子に、ぼんやり、灯影が見えるだけだ。
住所不定の闇太郎、――どこをさして行く当もない。持って生れた、性分で、安心な方よ....
「新しき夫の愛」より 著者:若杉鳥子
実に周囲の者も気がつかない程急速なテンポで二人の恋愛が進んで行った。だがゆう子が
住所不定のEと結婚する為には、その準備金が必要なので、彼女は今まで、ブルジョアの....
「夜の靴」より 著者:横光利一
好法師だが、これは五百年も前のことだ。それにしても、このAという青年は、それ以来
住所不定となって全国をふらふらさ迷うようになり、ときどき意外なところがら風のよう....
「高瀬舟」より 著者:森鴎外
珍しい罪人が高瀬舟に載せられた。 それは名を喜助と言って、三十歳ばかりになる、
住所不定の男である。もとより牢屋敷に呼び出されるような親類はないので、舟にもただ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
で、現場付近に遺留されていた米の入った乞食袋を手がかりに、同月廿五日容疑者として
住所不定小林三郎(三八)を検挙、続いて廿八日共犯として
住所不定大内末吉(三四)を....
「私の青年時代」より 著者:山之口貘
十四年現在の職業安定所の前身であった東京府職業紹介所に就職するまでの十年間は殆ど
住所不定の生活をしていたのであって、右に挙げた職はその間にぽつんぽつんとありつい....